インタビュー
「布団のまま歩いているみたい」 相手にされなかった“着る暖房”は、なぜ売れたのか(2/5 ページ)
電気代高騰が続く中、発熱装置を使わず体温で暖まる“着る暖房”が支持を集めている。キャンプでの原体験から生まれ、顧客の声を反映し進化を重ねてきた「モモンガ」は、なぜ多くの人に選ばれたのか。
キャンプで凍える知人を見て着想
モモンガの最大の特徴は、全身をすっぽり覆う一体型のシルエットだ。上下が分かれた一般的な防寒着とは異なり、顔から足首まで包み込む形状となっている。独特な形状について、坂井氏は「防寒だと体に沿うピッタリしたものを選ぶ人も多いが、モモンガはブカブカしていることで暖かさを保てる」と説明する。
開発のきっかけは、坂井氏のキャンプ体験にあった。キャンプ初心者の知人を誘う際、「昼は暑くても、夜は冷える」と伝えても薄着で来てしまうケースが多く、夜になると凍えて寝袋から出られず、たき火や食事も楽しめない。そんな光景を何度も目にしたという。
そこで、坂井氏は寝袋に入ったまま活動できないかと考えた。封筒型の寝袋をベースに、どんな服の上からも重ねて着られる形を目指し、開発に着手。構想から約2年を要して完成した試作品をアウトドアショップ向けの展示会でバイヤーに提案したが、「ほとんど相手にされなかった」と坂井氏は振り返る。
アイデアは良いはずだと考え、ダメもとで応援購入サービスに出したところ、公開直後から注文が殺到。初回は1800万円を超える支援を集めた。
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