「2026年にキャッシュレス先進国? 難しいだろう」――Visa日本社長が語る"後半戦"の現実(2/4 ページ)
Visaが行ったタッチ決済の普及などを目的とした「大阪エリア振興プロジェクト」は、タッチ決済比率74%、利用者180万人増と全国平均を大きく上回る成果を収めた。今後日本でのキャッシュレス化はどのように進むのか。
「後半戦」で追うべき指標は何か
――日本のキャッシュレスは「2025年に40%」という目標を達成し、次なる目標として「2030年に65%」が掲げられています。目標を達成できた理由は何でしょうか。また、今後普及率以外に国と業界が追うべきKPIはありますか。
過去5年で、日本のキャッシュレス化は目覚ましい進歩を遂げました。
政府が掲げた目標を達成できたのは、業界全体が一丸となって取り組んだためです。カード発行会社や加盟店管理会社が加盟店側・消費者側の双方に投資し、新しい技術やユーザー体験、セキュリティを提供してきました。
これは、家を建てる工程に例えると分かりやすいでしょう。基礎工事をしている間は、地上には何も見えません。配管や電気系統、土台を作る期間がしばらく続き、その上に初めて家が建ちます。これは電子決済も同じです。何年もかけてインフラに投資し、ようやく基礎ができ、キャッシュレス化がさらに加速しようとしている段階にあります。
政府が2030年までに65%という目標を掲げていることからも、デジタル経済への移行に対する自信がうかがえます。この数値はマクロ指標としても適切です。
効率化、不正の減少、セキュリティの向上――こうした指標は二次的なものであり、キャッシュレス化が進めば自然とついてくると考えています。
今後Visaは、「消費者にとって最高の決済体験を提供すること」「企業間決済のデジタル化を進めること」「ネットワークを流れる取引に付加価値を乗せていくこと」という3つの柱に注力していきます。それにより、日本を近代的で便利なデジタル経済へと押し上げていきます。
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