「0円」だらけの店は、なぜ成長できるのか ジモティースポット急拡大の背景:インタビュー劇場(不定期公演)(2/5 ページ)
炊飯器300円、カーテン0円。それでも成長を続ける「ジモティースポット」。不要品リユース140万点という数字の裏側には、プラットフォーム×自治体×地域をつなぐ、静かだが再現性の高いビジネスモデルがあった。
ジモティースポット誕生のきっかけ
土肥: まだまだ使えるけれど、不要になったモノを譲り合える店舗「ジモティースポット」が増えていますよね。今年の1月に持ち込んだ人の数は、前年同月比で4.2倍だそうで。引っ越しシーズン前に「これ、使わないから誰かに譲ろうか」といった人が増えているような気もしますが、そもそもなぜこのようなリユース拠点をつくろうと思ったのでしょうか?
野村: 当社は2011年に創業して、「ジモティー」というプラットフォームを運営してきました。オンラインで利用者同士がモノや情報をやり取りしたり助け合ったりしていますが、利用にはある程度のITリテラシーが必要なんですよね。また、CtoC(個人と個人の間で行われる取引のこと)になるので、知らない人とのやりとりが発生する。
「オンライン上の作業が面倒」「知らない人とのやりとりに抵抗がある」といった人が多かったんですよね。そうした状況の中で、どうすれば多くの人に使ってもらえるのか。リアルの拠点があれば、抵抗なく利用してくれるのではないか。このように考えて、ジモティースポットを立ち上げました。
土肥: 2021年10月、1号店を東京・世田谷区にオープンしましたよね。世田谷区との共同運営で、粗大ゴミとして廃棄されるモノを、無料で持ち込めるようにしました。
野村: リアル店舗では「官民連携」のスキームを導入しました。自治体としては、ゴミの処分費用を抑えるためにゴミそのものを減らしたいという狙いがあります。そのため、地域住民に対して「ジモティースポットを活用してください」と周知してもらいました。
土肥: で、1号店の反響はどうだったのでしょうか?
野村: 実証実験として始めまして、社内では「1日に4〜5人が来ればいいよね」「1人も来ない日もあるでしょ」といった声が出ていました。しかし、実際にオープンしたところ、3カ月で6500点ほどが集まって、そのうち6000点がリユースされました。
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