「潜伏型サイバー攻撃」すでに侵入されているかも 企業はどう対策すべきか:世界を読み解くニュース・サロン(2/3 ページ)
日本企業がサイバー攻撃の被害を受けるケースが後を絶たない。サイバーセキュリティ企業のCEOによると、最近は「ステルス型」攻撃が増加し、長期的にネットワークに侵入される。被害に遭わないために、企業はどのような対策を実施すべきだろうか。
最近のサイバー攻撃、特徴は「ステルス性」
まず、最近のサイバー脅威はどのようなものなのか。リテシュ氏はこう語る。
「これまでのように、VPN(バーチャルプライベートネットワーク)が侵入口となっているケースは後を絶たないが、いまグローバルの状況を見ると、脅威環境は単なる『ウイルスのまん延』ではなく、高度に分業化された悪意ある『経済活動』へと変貌している。
グローバル企業やITプロバイダーは、サイバー空間における新たな厳しい現実に直面している。そして攻撃者は、最近は『ステルス性』と『持続性』を最優先にしている。
ランサムウェア攻撃でも、従来のようにターゲットのシステムを即座に暗号化してしまうのではなく、長期生存型ローダーを用いてネットワーク内に潜伏し、最も効果的なタイミングで恐喝を行う『隠密型(ステルス)作戦』が増えている。長期生存型ローダーとは、ターゲットのネットワーク内に、気付かれないよう長期間居座るための潜伏専用プログラムを指す。言うなれば、暗号化による武力行使のはるか前から、城の中に敵が潜んでいるのだ。
敵が狙うのも、防御の堅い大きな組織の本部などではない。管理が甘くなりがちな子会社やITプロバイダー、取引先を『レバレッジ(てこ)』として利用し、組織全体を追い込む手法が急増している」(リテシュ氏)
サイバーセキュリティの専門家らに話を聞くと、一般の企業に対するサイバー攻撃であっても、国の安全保障に関わるような企てである可能性も少なくないという。リテシュ氏の見解も、それと同じだ。
「今やサイバー攻撃は、紛争における第一段の作戦に使われる。つまり、紛争の最初の舞台はサイバー空間である。武力行使に至るはるか前から、情報収集や経済的な影響力の行使にサイバー攻撃が用いられている。
この変化は明白だ。そこで私たちは事後対応型の防御から、インテリジェンス主導の予防型防御へ移行しなければならない。早期警戒のシステムを敷き、先制的な動きを可視化するなど、予測型の脅威インテリジェンスを駆使しなければ、実際の被害が発生した後に初めて侵害に気付く最悪の状況が今後も続くだろう」(同)
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