冬の定番「ニベア」 60年支持され続けるワケは、親子3世代マーケティングにあった(4/5 ページ)
冬の定番として長年支持を得ている「ニベア」、なぜ売れ続けるのか。親子3世代マーケティングからその理由を読み解いていこう。
ブランドの基本価値の伝え方を再強化
一方で、ロングセラーゆえの課題が残っていた。
「ニベアクリームではこれまで、処方の特長や世界中で支持される背景といった価値を十分に伝えきれていませんでした。そこで2024年より『意外と知らないニベアクリームのこと』を切り口に、あらためてブランドの基本価値を伝える取り組みを進めています」
ニベアの歴史は古い。ドイツで発売されたのは115年前の1911年。青缶が登場したのは1925年だ。現在ニベアクリームは200以上の国・地域で販売され、年間約4億3000万人以上が愛用。2020年の発表では、日本での累計販売数は中缶に換算して6億個(1968〜2020年)を超えた。
「歴史や実績の訴求も不十分でした。そこで2024年には、ブランドの世界観を体感いただきつつ、製品の機能を直接ご確認いただける体験型イベント『NIVEA HOUSE TOKYO』を東京・六本木ヒルズで開催しました。イベントは当初想定の3倍のご来場をいただき、来場者からは『意外とニベアのことを知らなかった』『やはりニベアはすごい』という感想も多くあり、ブランドへの信頼向上につながったと思います」
2025年には、同社としてチャレンジングな取り組みもした。出版社と連携して『NIVEA SPECIAL BOOK』(宝島社)というムック本を発売したのだ。
同封の小冊子にはニベアの歴史やニベアクリームの特長などを紹介。フェイスケア&ボディケアアイテム6点セットや青缶のデザイン型ポーチもつけた、「実際に試せるサンプルを同封したのは、誌面を通じてすぐに商品体験していただけるため」だという。
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