「ポラロイド」はまだ生きている 日本市場に“ピント”のワケ(4/5 ページ)
インスタントカメラのパイオニア「Polaroid(ポラロイド)」が日本展開を強化している。2024年以降、製品の発売やプロモーションを進め、一定の成果をあげているというが、競合のチェキとどんな差別化を図っているのか。来日したダン・ドッサCEOに聞いたところ……。
日本はどの国よりも「真剣度」が高い
「当社が再スタートしてからの10年間は、日本市場に対して受動的で、積極的な参入はしていませんでした。しかし、日本は他エリアと比較して写真に関心を持つ人が多く、関連コミュニティーも豊富です。また、アジアだけでなく世界のトレンドセッターであり、日本で支持を得ることで、新たな流行の流れを生み出せるとも考えています」
2024年以降、国内ではクラウドファンディングの実施に加え、家電量販店やオンラインでの製品販売、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaでの「Polaroid写真展」の開催、「CP+2026」への出展など、さまざまな施策を展開している。現在、国内で最も売れているのは、小型で価格も手頃な「Go 第2世代」だ。
当面の戦略としては、売上高や市場シェアといった販売目標を追うのではなく、日本の写真家やコミュニティーなど、ブランドをともに成長させる仲間と、どうつながっていくかに焦点を当てているという。「これまでの手応えは?」と尋ねると、ドッサ氏の口調により熱がこもった。
「日本でさまざまな販売事業者とお会いする中で、写真業界の真剣度が、どの市場よりも強いと感じています。また、日本の方々と接する中で、『記録することを楽しむ』『待つ時間が長いほどいいものだ』という価値観があると感じており、当社の製品や世界観とマッチしているのではないかと思います」
言われてみれば、諸外国の人々と比べて、日本人には「待つ」ことを苦にしにくい国民性があるのかもしれない。ちなみに、ポラロイドのカメラはカラーフィルムの現像時間が約10〜15分と長い。チェキは約90秒なので、比較すると7〜10倍にもなる。
販売目標を設定していないとはいえ、すでに国内での成長傾向が見られており、今後の成長も期待できるという。
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