なぜ90万人が来た? いま「分かる!」が止まらない展示の秘密(2/5 ページ)
「日常に潜むいい人に光を当てる」をコンセプトにした企画展「いい人すぎるよ展」が、若者たちに好評だ。2023年から過去4度の開催で累計90万人以上を動員。2025年には韓国や台湾などアジア5都市でも開催した。なぜ“共感を呼ぶ展示”が人気なのか取材したところ……。
いい人すぎる「まさお」の一生
3月初旬の平日、西武渋谷店 B館で開催中の「いい人すぎるよ展 2026 + 微わかる展」を訪れた。行列はなかったが、会場は若者でにぎわっていた。
展示は「いい人すぎるよ展 2026」と「微わかる展」の2つに分かれ、前者は3階、後者は4階で行われている。さらっと見られる内容だが、じっくり見ようとすると2時間近くかかりそうだ。この日は、筆者以外に1人で鑑賞している人はおらず、友人同士やカップルのみ。年齢は10代後半〜20代が大半で、女性が約7割だった。
今回の展示では、いい人すぎる男性キャラクター「まさお」の一生の記録がコンセプトだ。幼少期からおじいちゃんになるまでの「まさおの人生」を、展示を通して体験できる。
展示はクスリと笑えて、「こういう人いる」「これ私もやってる」などと共感がわく内容が多い。また、見ているうちに「まさお」に親しみがわく人も多いかもしれない。
ラストの数枚を除き、会場内はほとんどが写真撮影・SNS投稿OKであることから、多くの来場者が撮影を楽しんでいた。来場者の様子をうかがうと、特に共感度が高い展示を選び、撮影していたようだった。
同展示に関するSNS投稿を見ても、投稿者によって選ぶ展示が異なっているのが印象的だ。1人でも楽しめる内容だが、友人同士で訪れると共感を共有しやすく、より盛り上がる構造になっている。「分かる、分かる!」と言い合いつつ、お互いの違いを楽しむのもまた醍醐味だろう。
「微わかる展」は、日常の“あるある”が散りばめられた展示で、より自身と重ねやすそうだ。若者の共感を呼びそうな「推し活」に関する内容も多かった。撮影用の小道具として、「微わかる」と「微わからない」の2つのスティックが用意されており、それを手に撮影を楽しむ来場者も多かった。こちらの会場でも、至るところで若者の笑い声が聞かれた。
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