Netflix→劇場公開で“興収10億円”突破 『超かぐや姫!』が生んだ新しいヒットの形(4/6 ページ)
オリジナルアニメ映画『超かぐや姫!』が、異例のヒットを記録。Netflix配信後、1週間限定の劇場上映も好評で延長され、累計興行収入は10億円を突破した。Netflixと映画館は互いに競合しないのか? 観客は配信で見れるのになぜ劇場を訪れるのか? アニメを中心に映像ビジネスに関する報道・研究を手掛けるジャーナリストの数土直志氏に話を聞いた。
Netflixは劇場公開をどう捉えているのか
Netflixで配信された作品が、その後に映画館で上映されるケースはこれまでもあった。数土氏は「Netflixは自社プラットフォームと劇場上映、テレビ放送のバランスを試行錯誤してきた」と指摘する。
背景にあるのは、プロモーション面での課題だ。Netflixは膨大な作品数を抱える一方で、全ての作品が同じように注目されるわけではない。Netflix独占配信のオリジナル作品の場合、話題化の導線が限られ「作品の存在に気付かれにくい」という面がある。
そのため、劇場上映は作品の認知を広げるための重要な手段となる。映画館での公開によってメディア露出や口コミが増え、配信だけでは届かなかった層にもリーチできるからだ。
実際、こうした動きは他の作品でも見られる。例えば、長編アニメとして世界的にヒットした『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』では、2025年6月20日からのNetflix独占配信のヒットを受け、その後に北米やイギリスなど一部の国の映画館でシングアロング(応援上映)版として期間限定で劇場公開された。
また、アニメ映画『バブル』は2022年4月にNetflixで先行配信し、同年5月に全国338劇場で上映した。配信後に劇場公開された点では『超かぐや姫!』と近い事例だが、最終的な興行収入は1億6600万円にとどまった。こうした前例と比べても、今回のヒットは異例といえるだろう。
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