地方観光を支える外国人スタッフ ビザ制度が追いつかない理由:観光ビジネス(2/3 ページ)
地方の観光業は、宿泊・飲食など労働集約型産業であり、日本人だけでは人材確保が困難である。現場では外国人スタッフが不可欠な存在であり、適切な採用・待遇・定着策が観光地の成功の条件となる。
ここで懸念されるのが、いわゆる「移民問題」として語られるような、地域コミュニティーとの摩擦や軋轢(あつれき)です。確かに、国全体のマクロな視点で見れば、治安や文化の違いによる懸念について慎重な議論が必要であることは否定しません。
しかし、私が全国の観光地、特に「倶知安町、赤井川村、白馬村、恩納村」のエリアで見てきた「現場のリアル」は少し異なります。「彼らはすでに、なくてはならない地域の構成員であり、経済を回すパートナーである」というのが実態です。
特に白馬村で聞いた、「もう彼ら彼女たちは白馬に住んで20年になります。ご家族で白馬に根をおろし、子どもも白馬の学校に通っている。地域住民に溶け込み、白馬でビジネスをともに展開している。何の問題もないですよ」というお話は印象的でした。
そこまで日本で白馬で根を下ろしている外国人の方が、白馬で新たにホテルをやる場合にそれは外資進出というのだろうか? と新たな視点をもらった思いです。
そしてまた、全国の旅館ホテルに聞くと「実際、日本人よりも優秀な方がいる。なんだろうね? ハングリー精神が違うというか。スキルをしっかり身に付けて、本国の家族も養ってえらいよね」といった高い評価を得ていることも少なくありません。
実際に旅館でもサービスマネジャーに昇進したマレーシア人の方やニュースにもなりましたが、総支配人となったインドネシア出身の方など、周囲の誰もが優秀と認めてリーダーになるケースも出ています。
実際に、外資ホテルや一般企業では当たり前の話なので、今後も国籍関係なく優秀な方は役職についていくように地方でもなっていくことでしょう。
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