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メルカリ、男女賃金差7%→1.4%に 同じ職種・等級でも残る「説明できない格差」を追究して分かった事実(2/4 ページ)

2023年にメルカリが発表した「男女賃金格差」の実態は当時、大きな話題となった。当時の7%の賃金格差は現在1.4%に縮小。その裏にどのような歩みがあったのか。

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「男女賃金格差37.5%、説明できない格差7%」の衝撃

 男女の賃金格差について、メルカリでは2020年から議論を重ねてきた。2021年には、職場のジェンダー平等に関する取り組みを評価するグローバル認証「EDGE Assess」の取得に向けた取り組みを開始。認証機関とのコミュニケーションを通じて、男女間賃金格差だけでなく、「説明できない格差」の算出についてもアドバイスを受けた。

 2022年7月には、政府によって男女の賃金差の公表が義務付けられた。こうした制度改正の流れを受け、メルカリは開示に向けたプロジェクトを始動。2022年12月には、賃金差を算出するために社内で初めて「重回帰分析」を実施した。

 重回帰分析とは、職種や等級、役職といった賃金に影響しそうな要素をそろえて比較することで、性別以外の影響を取り除き、それでもなお男女間に賃金差があるのかを確認する手法だ。

 重回帰分析を行う上で、大変だった点について中田氏は「賃金を決める要素を洗い出す中で、プライバシーに配慮した、納得感の高い要素の選定に苦労しました」と話す。

 「例えば、『ケア労働をしているかどうか』も賃金に影響を与え得る要素として挙げられると思います。ただ、ケア労働の有無はプライベートな情報なので、会社として完璧に取得すること自体が難しい。さらにケア労働が女性に偏っていた場合、その要素を変数として分析に入れることで、逆に賃金格差が見た目上、縮小する可能性もあることが分かりました。そのため、職種や等級、個人のパフォーマンスといった業務上合理的な変数に限定しました。併せて、個人のプライベートに過度に踏み込まない範囲で設計しています」

 重回帰分析の結果、冒頭の「男女賃金格差37.5%、説明できない格差7%」が算出された。男女賃金格差は、賃金が高く設定されている職種に男性が多いといった理由が想定される。では、こうした条件をそろえてもなお生まれる「説明できない格差」は、どこから来ているのか。

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