コラム
映画料金「2000円」の時代に、なぜ動員数は増える? ヒット作に見る、新たな傾向(2/3 ページ)
2025年に映画館に足を運んだ人数が1億8000人を突破した。映画料金が2000円と高騰する中で、なぜ動員数が増えているのか?
SNSの口コミ動員、なぜ増え続ける?
このように観客動員数のピークが初週から後ろにずれこみ、その後も粘り強く動員が続く「後伸びヒット」を支えているのが、SNSなどで拡散される口コミだ。
似た傾向は、同じく昨年公開の『爆弾』や『366日』でも見られており、近ごろのトレンドになりつつある。じわじわ人気が高まっていく展開自体は過去にも見られたが、なぜ今そのようなヒット構図が連続し、存在感を増しつつあるのか。
筆者は「SNSのアルゴリズムに基づくレコメンド機能が一般化したこと」が、一部作品の動員につながっているのではないかと推測する。
フォローしていないアカウントの投稿が「おすすめ」として表示されるレコメンド機能は、Xでは2023年1月からタイムラインに導入された。TikTokが動画表示に採用している「完全アルゴリズム制(フォロワー数や知名度に関係なく、投稿された動画の品質やエンゲージメントに応じて動画が表示される仕組み)」は、YouTubeやInstagramなどにも機能として備わっており、現在のSNSでは主流になっている。
SNSのレコメンド機能があることで、日常的に映画館へ行く習慣がなく、能動的に映画の情報をキャッチアップしない層にまで話題作の口コミが届くことになる。するとそうした大衆層の中から新たな動員が生まれ、ヒットのすそ野がさらに広がっていく。ロングランヒットの裏には、そんな背景があるのではないだろうか。
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