スーパーは「安さ」ではもう選ばれない 実質賃金マイナス時代、小売りはどう戦うべき?:小売・流通アナリストの視点(3/5 ページ)
実質賃金のマイナスが続いている影響で、これまではディスカウントストアに顧客が流れていたが、その流れも落ち着いた。今顧客が求めているのは、「安さ」ではなくなっている……。
好調なチェーンは?
では、食品など必需品の売り上げが好調なのは、どのチェーンなのか。改めて見てみると、意外な結果が出て驚いた。
実は今、地場系から成長した有力食品スーパーが、ディスカウントストアより売り上げを伸ばしているのである。各社の既存店動向を示したのが、以下の図表5、6である。
首都圏で最も成長しているヤオコー、ベルク、マミーマートの埼玉御三家と、東海から関西でシェアを伸ばして首都圏にも進出を果たしたバロー。これらが、上場スーパーの中で最も好調な実績となっている。
比較のため、業務スーパーと業界平均を加え、さらに非上場ながら首都圏最強といわれるオーケーを加えてグラフ化した。ここから分かるのは、各社がそろって、業界平均を大きく上回って推移していることだ。
これら各社は競争の激しい三大都市圏において激突しつつ、イオンやその他の大手企業とも直接対決しながらこの数字を叩き出している。国内屈指の強さといえるだろう。
その中でも、最近最も高い実績を維持しているのがマミーマートだ。あのヤオコーやベルクと同じ埼玉地盤にもかかわらず、両社を上回る増収とは、ただ者ではない。
その魅力は、生鮮品と総菜の圧倒的なコスパにある。地域での圧倒的ナンバー1を目指し、生鮮部門でデスティネーションアイテム(その購入を目的に来てもらえるほどの商品)をそろえ、総菜部門では「お弁当・お惣菜大賞」の受賞商品を増やしている。生鮮・総菜が際立っていれば、競争に勝てると考えているのである。
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