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ペンタブ大手ワコム、社長が娘のために会社を“私物化”? 投資ファンドの指摘に反論も、残る疑問(3/5 ページ)
ワコムがアクティビストファンドのAVIから、社長の振る舞いについての厳しい指摘を受けている。「法的に問題ない」は、果たして通用するのか。
赤字スタートアップを16億円で買収?
もう一つの大きな論点が、ITシステムの構築や環境エネルギーコンサルを手掛ける「リクロスエクスパンション」の買収だ。2026年1月30日、当時社外取締役だった中嶋崇史氏が代表を務めていた同社をワコムが子会社化した。買収後、中嶋氏はワコム本体の業務執行取締役COOとなっている。
問題となっているのは買収の中身だ。AVIによれば、リクロスエクスパンションの関連会社合算で純資産は約400万円規模、営業利益は1400万円の赤字決算だ。AVIは、この取引で16億円もの対価が支払われており、これを将来の利益成長に対する市場の期待を映すPERに換算すると約212倍にもなることを問題視した。日経平均株価のPERは17〜18倍で推移している。それを踏まえると、212倍という数字はかなり大きく感じられるだろう。
ワコム側はこの指摘に対して、今回の買収の目的を「コミュニティ事業」の実装力強化を目的としたものだと説明している。また、中嶋氏のCOO就任については、社外取締役のみで構成する特別委員会で、複数回の審議を経て公正性を担保したと述べている。
しかし株主からすると、知人を社外取締役に迎え入れ、その人物が代表を務める赤字の会社を高値で買い、本体の業務執行陣に取り込んだと見えても仕方がない構図だ。
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