2015年7月27日以前の記事
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なぜ、自動車ディーラーは数億円を投じてスーパーGTに挑むのか 知られざるメリット高根英幸 「クルマのミライ」(4/5 ページ)

スーパーGT選手権には、自動車ディーラーもチームとして参戦したり、メインスポンサーとして参加したりしている。その背景には、他社との差別化や社員教育などに加えて、地域活性化や顧客との関係性を深める狙いがありそうだ。

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“特別な舞台”のスーパーGT、参戦の狙いとは

 トヨタ系のディーラーは、カスタマイズやサーキット走行を楽しむユーザー向けの店舗、GR Garage(GRガレージ)を展開するところも増えている。そこではGR86/BRZ Cupというレースに参戦したり、ユーザーのサポートを行ったりしている。

 つまり、単に「レースに参戦している」というだけではトヨタディーラー内では珍しい存在ではなくなっているのだ。よりハイレベルなレースに参戦することで、多くのトヨタディーラーとの差別化が図れるのがメリットだろう。

 また国内トップカテゴリーのモータースポーツに参戦することは、クルマ好きの社員にとっては誇りであり、愛社精神や仕事のモチベーション向上につながっているケースもあるだろう。福利厚生の一環として応援ツアーなどを実施しているディーラーもあるようだ。これはスバルや日産のディーラーがメーカーチームを応援するのに近いが、自社チームとなればさらに応援にも熱が入る。

 さらに岡山トヨペットやトヨタカローラ三重などの場合、地方の企業ならではのメリットもある。それは地場産業や地域の企業とタッグを組んで、地域を盛り上げる材料として活用できることだ。


岡山トヨペットが運営するK-tunes Racing(現在は子会社として独立)は、レクサスRC F GT3でGT300クラスを戦う。車体のあちこちに岡山県の地元企業名がパートナーとして掲げられている(写真:meiju0919)

 そうしたパートナー企業を集めることは、地元企業の結束力を高めるだけでなく、強力な顧客確保の手段としても有効だろう。地方であればクルマ通勤の従業員が多い企業もある。そんな企業を味方につければ、従業員の通勤車両受注も有利に働く(当然ディーラー側も便宜が要求されるだろうが)はずだ。

 パートナー企業にとっては、スーパーGTのチームスポンサーになることは、プロ野球やサッカーJリーグの年間シート、あるいは大相撲の土俵下「溜席」を確保し、顧客に提供するようなものかもしれない。

 それらと比べると、スーパーGTはサーキットまで行かなければ見られないというアクセスの悪さはあるものの、スケールの大きさや激走するマシンの迫力、華やかなレーシングチームやマシンの雰囲気など、クルマ好きでなくても興奮することは間違いないのだ。

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