ヤマダ・エディオン「2.5兆円連合」の狙いは? “池袋決戦”の前哨戦か:小売・流通アナリストの視点(2/5 ページ)
ヤマダHDとエディオンが統合することとなったが、これによって家電量販店はどう変わるのか?
単なる販促商品だった家電PB
家電量販店同士の過当競争は、日本の家電メーカー衰退の一因となった。当時、世界トップレベルの技術力を持つと言われた日本メーカーは、激しい価格競争にさらされ、開発投資を国内市場で十分に回収できなくなっていった。
その一方で、中国や韓国の家電メーカーは、安い製造コストを武器に日本メーカーに追い付こうと力をつけていった。特に2000年代以降はデジタル化が進み、技術力の差も縮小したことで、台頭著しい中韓メーカーに圧倒されるようになった。
図表1は、20年ほど前と直近の国内家電メーカーの売り上げを比較したものである。ここからも、国内メーカーが家電事業の縮小・撤退・売却を進めてきたことが分かる。日本メーカー同士によるシェア争いと、それを背景にした量販店の寡占化の時代は、終わりを迎えようとしているのである。
こうした環境の変化は、PBのあり方も変えてきた。もちろん、昔から家電量販店のPBは存在していた。ただし、それは現在のように小売企業が主体となって商品を企画・開発するものではなかった。
かつての家電PBは、家電量販店がNBメーカーに一定の販売数量を約束する代わりに、基本性能はNB商品とほぼ同じまま、デザインや仕様を一部変えた商品だった。つまり、消費者ニーズを起点にしたオリジナル商品というより、量販店の利幅を確保するための販促上の取り決めに近かったのである。
家電量販店側としても、価格競争によって中小競合店からシェアを奪うことができた時代には、こうした手法に意味があった。しかし、シェア争いの相手であった中小量販店が減少すると、競争は次第に大手同士の争いへと移っていった。その結果、価格だけでは勝負がつきにくくなったのである。
また、競争に敗れて撤退モードに入った家電メーカーは、シェア拡大よりも収益確保を重視するようになった。そのため、量販店における価格競争も以前ほど激しいものではなくなっていったのである。
こうして、家電量販店における競争の軸は、保証、メンテナンス、サービス、ポイント制度などへと移っていった。そこで重要性を増してきたのが、小売企業が消費者ニーズをくみ取って開発する「真のPB」なのである。
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