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新卒一括採用はもう限界か AI時代に“内定が出ない”人材とは「キレイごとナシ」のマネジメント論(2/4 ページ)

日本の労働市場で長年当たり前とされてきた「新卒一括採用」。そのスタイルが、いま大きな岐路に立たされている。生成AIの普及によって採用のあり方がどう変わっていくのか。

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「下流工程」をAIが奪う構造

 なぜこのような変化が起きているのか。理由はいくつもあるが、私は業務の「上流工程」と「下流工程」の逆転に注目している。

 従来の日本型雇用では、新卒社員はまず文書の下書き、データ整理、定型対応といった下流工程を任されてきた。そこでOJTを通じて組織の暗黙知や業務の基本を覚えた。経験を積みながら、要件定義や戦略立案といった上流工程の管理職へとステップアップしていく。これが、一般的な育成パイプラインだった。

 しかし、若手が担ってきたこの下流工程こそ、AIが最も得意とする領域なのだ。

 ビジネスの世界では「AIが人間の仕事を奪うのではなく、AIを使いこなせる上流工程の人間が、AIを使いこなせない下流工程の人間の仕事を奪うのだ」と広くいわれるようになった。


若手の仕事から先になくなっていくかもしれない

 上流の担当者がAIを使って一瞬で資料作成を終わらせてしまえば、下流専門の若手の出番はない。米国では戦略コンサルティングファームや投資銀行といった業界で、すでに新卒採用の縮小が報告されている。若手1人あたりの生産性が2〜3倍に跳ね上がっているせいだ。

 スタンフォード大学などの調査によると、AIの影響を最も受けやすい職種(ソフトウェア開発、カスタマーサポートなど)」に限定すると、22〜25歳などの若年層の就業者数が過去約2年間で1割以上減少したというデータや分析結果が報告されている。

 日本でも、共同通信社が主要企業111社を対象に実施した「2027年度入社の新卒採用に関するアンケート」によると、2027年度入社で新卒採用を「減らす」と答えた企業は、5年ぶりに「増やす」を上回った。

 ただし、日本と米国では背景が少し異なるようだ。

 日本は少子高齢化による構造的な人手不足があるからだ。米国のような急激な変化は起きていない。しかし

 「無理に新卒を採るよりも、AIで代替したらいい」

 という動きは間違いなく加速している。

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