「よく眠ること」が競争力になる? 企業を変えるスリープテックの現在地:世界を読み解くニュース・サロン(1/5 ページ)
「スリープテック」を健康経営や商品・サービスに活用する動きが広がっている。特に、企業向けの睡眠改善プログラムなどを導入し、睡眠改善や仮眠を生産性向上のために活用する企業が増えている。
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世界を読み解くニュース・サロン:
本連載は、国際情勢やビジネス動向を深掘り、グローバルな課題とそれが企業に与える影響を分析する。米中関係やテクノロジー業界の変動、地政学的リスクに焦点を当て、複雑な要素を多角的に捉えながら、現代社会の重要な問題を分析。読者にとって成功への洞察を提供していく。
「スリープテック」という言葉をご存じだろうか。
睡眠を改善するためのテクノロジーを指すスリープテックは、「寝不足大国」として知られる日本の問題解決に向けて、デバイスやIoTだけでなく、企業経営や観光、日常生活にも広がっている。
いま多くの日本企業が「睡眠」を健康経営や新サービスに生かすという観点で捉えている。そして、単なるガジェットにとどまらない日本型の睡眠エコシステムが立ち上がりつつある。そんな日本の睡眠事情に迫ってみたい。
まず、日本人は世界と比べてどれほど「寝不足」なのか。
OECD(経済協力開発機構)が2021年に発表した調査では、日本人の平均睡眠時間は7時間22分と、加盟国の中でも最短水準にある。睡眠不足による労働生産性の低下や健康悪化に伴う経済損失は、年間約15兆円(GDPの約2.9%)に達するとの試算もあり(関連リンク)、日本の成長戦略や働き方改革のボトルネックとなっている。
この構造的な課題に対し、IIIS(国際統合睡眠医科学研究機構)を擁する筑波大学発スタートアップのS'UIMIN(スイミン)や、睡眠改善プログラムを展開するニューロスペースなど、研究成果を事業化するプレーヤーも登場している。
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