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売れる自販機は「1台」で考えない JR東日本の駅ナカで育った“商圏”のヒミツインタビュー劇場(不定期公演)(4/6 ページ)

自販機市場が縮小する中でも、売り上げを伸ばす自販機がある。そのカギは、自販機を「1台」で考えない独自の“商圏”づくり。JR東日本の駅ナカで磨かれた、意外な売り場の発想を聞いた。

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最も売れている自販機

小室: 昼の時間帯からじわじわ売れ始めて、ピークを迎えるのは午後2〜3時にかけて。なぜこのような傾向が出ているのかというと、原宿駅を利用する会社員が比較的少ないためではないでしょうか。

 考えてみると、原宿駅の出口から、スーツを着たビジネスパーソンがたくさん出てくるといったイメージはないですよね。大きな会社の本社がたくさんあるといったイメージもないです。

 ということから、朝の通勤時間帯に購入する人は少なく、昼ごろにショッピングや観光目的で訪れる人が多く購入しているからではないでしょうか。

土肥: アキュアの自販機は9000台ほどありますが、その中で最も売れているのはどの駅にあるのでしょうか?


新幹線の改札内(東京駅)の自販機が最も売れている(出典:ゲッティイメージズ)

小室: 東京駅ですね。東北新幹線の改札内で、利用客の目につきやすい場所に設置した自販機が最も売れています。月商が500万円を超えたこともありました。アキュアは駅ナカを中心に展開していますが、道路沿いに設置している自販機もあります。こちらは、月商7万〜10万円が多いですね。

土肥: 道路沿いに設置した自販機と、東北新幹線の改札内に設置した自販機では、売り上げが50倍ほど違うということですね。これほどの差があれば、社内から「もっと改札内に設置しようよ」といった声が聞こえてきそうですが、いかがでしょうか?

小室: 人通りの多い場所に設置したいのですが、改札内はスペースに限りがあるんですよね。かといって、自販機を置くことでお客さまの通行を邪魔してはいけません。そのため、基本的には壁や柱を背にする形で設置しています。

 限られたスペースの中で売り上げを伸ばすには、どこに設置するかが重要なんですよね。特に、自販機の向きは大きなポイントです。歩いている人から商品が見えやすい向き(正面)に設置すると、「ちょっと買っておこう」「この自販機で買おう」という行動につながりやすいんですよね。


豆乳自販機も展開している

豆乳自販機は午後から購入率が高まり、夕方から夜にかけてのニーズが高い

土肥: 目的地に向かって歩いているとき、自販機の側面しか見えなければ、どんな商品が並んでいるのか分かりません。一方、正面が見える場所なら商品がずらりと並んでいるのが目に入り、「ちょっと買ってみよう」と思う人が増えるのも納得できます。

 ただ、駅ナカはスペースが限られているので、そうした理想的な場所にばかりではありません。限られた条件の中で、1台当たりの売り上げをどのように伸ばしているのでしょうか。

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