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アメックスが売る「メンバーシップ」の正体「ポイント経済圏」定点観測(3/5 ページ)

アメックスは「カードではなく、メンバーシップを売っている」と語る。しかし、お金を払えば誰でも入れる会員制は、サブスクと何が違うのか。説明会とランチ懇親会での取材を通じて、その違いを考えた。

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Costcoという対極

 帰り道、対照的な会員制ビジネスを思い浮かべた。Costco(コストコ)である。審査はなく、年会費を払えば誰でも入れる。それでいて、この会員制は途方もなく強い。2025年8月期の会費収入は53億ドル。同期の営業利益104億ドルの約半分に相当する金額だ。米国・カナダの会員更新率は92.3%に達する。

 構造だけ取り出せば、アメックスとよく似ている。入り口はオープンで、会費という継続収入があり、やめない会員が多いほどもうかる。実際、アメックス本体の決算資料によると、2025年12月期のカード年会費収入は約100億ドルと前年比18%増えた。利息費用控除後の総収益722億ドルの伸び率10%を上回るペースで、年会費は収益源としての存在感を増している。

 ただ、妙なことに気付く。Costcoを「メンバーシップの精神」で語る人はいない。あの会員証は、安いガソリンや巨大なピザを買うための入場券のようなもので、会員歴の長さそのものに価値を見いだす会員がいる、という話はあまり聞かない。

 仕組みは同じ「オープンな会員制」なのに、アメックスが売ろうとしている何かが、Costcoにはない。その差分こそが、山本氏と私が言葉にしそこねた「サブスクとの違い」の正体のはずだ。

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