街に広がるマイクロモビリティ、何が問題なのか? 日本に合う「新しい足」を考える:高根英幸 「クルマのミライ」(1/5 ページ)
ラストワンマイル対策や高齢者などの移動手段として、マイクロモビリティの選択肢が広がっている。電動キックボードには問題があるものの、市場のポテンシャルは大きい。安全・快適に移動する手段としてさらに普及するためには、何が必要だろうか。
高根英幸 「クルマのミライ」:
自動車業界は電動化やカーボンニュートラル、新技術の進化、消費者ニーズの変化など、さまざまな課題に直面している。変化が激しい環境の中で、求められる戦略は何か。未来を切り開くには、どうすればいいのか。本連載では、自動車業界の未来を多角的に分析・解説していく。
公共交通機関が減便・廃止されるケースが続いているが、それらを維持できたとしても、残る課題がある。それは、バス停や駅まで、そして自宅周辺をどう移動するかという「ラストワンマイル問題」だ。
とりわけ移動困難者と呼ばれる高齢者、運転免許やクルマを持たない人は、日常の買い物などの用事にも不便を強いられる。バスが減便されれば、都合のよい時間帯に利用できなくなったり、バス停での待ち時間が長くなったりして、移動の負担が増えてしまう。
シニアカーは免許なしで利用できる高齢者の足であるが、歩行者扱いとなるため速度は遅く、意外と車体は重たい(ほとんどのモデルで100キロ前後)から、保管場所(その場で充電できる環境)が確保できなければ利用は難しい。
大きなショッピングモールなどでは、足腰が弱い人のために電動車椅子を貸し出すサービスを導入しているところもある。
電動車いすとシニアカーだけでは、足腰が弱ってきたものの、まだそれらを必要とするほどではない人の移動ニーズには応えにくい。だからこそ、多様なマイクロモビリティがこれからの日本に必要になるだろう。
マイクロモビリティとは、シニアカーから、電動キックボードや電動スクーター、日本では超小型モビリティと呼ばれる原付ミニカーや軽自動車規格のEV(2人乗りの小型車)、さらには新興国から広がった三輪の大型スクーターやEVトゥクトゥクまで含まれる。
1人乗りから3人乗りまで、従来の軽自動車よりも小型の乗り物が含まれると考えていい。1人乗りのパーソナルモビリティだけでも、三輪型のキックボードや四輪でシートに座れるタイプなどもあり、構造やデザインは実に多彩である。
共通するのは全て電動の乗り物であり、特定原付を超えた乗り物は免許が必要ということだ。
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