ロボタクシーはカーシェアに取って代わるのか 次に来る“クルマ利用の変革”の波:高根英幸 「クルマのミライ」(5/5 ページ)
カーシェアリングは定着したが、今後クルマの利用にさらなる変革が起こりそうだ。ロボタクシー導入の動きが加速しており、普及すればカーシェア市場も縮小する。タクシーや公共交通、物流を中心に、無人運転率が高まっていくだろう。
自動運転モビリティーが急速に拡大
そしてロボタクシーになれば、前述のようにカーシェアリングのような駐車場は必要なくなるのである。
現在は月極駐車場の一部をコインパーキングとして共用したり、再開発などの予定に合わせて遊休地をコインパーキングとして一時的に活用するケースも多い。しかし、カーシェアリングがその上にビルドアップされたビジネスとして成立するのは、あと10年くらいがピークで、その後は縮小傾向になるだろう。
現在、およそ8300万台(貨物車なども含む)といわれる日本のクルマ保有台数は、人口減少やロボタクシーの普及で減少していくことは避けられない。しかし、保守的な人や毎日の通勤でクルマを使うユーザーは自己所有にこだわるため、一定数はクルマを購入し続けるはずだ。
したがって将来的には、個人が利用するモビリティーはマイカーとロボタクシー、レンタカーに集約されると予測できる。もちろんマイカーには、普通車や軽自動車だけでなく、二輪車やマイクロEVも含まれるし、近距離の移動にはパーソナルモビリティー(電動キックボードなど)や自転車も使われる。
そして、物流車両やバスも無人の自動運転が加速度的に増えていく。これから5年後、10年後、15年後とモビリティーの無人運転率は急速に高まっていくだろう。ただし、マイカーの自動運転化は、高速道路上では実現しても、一般道ではまだまだ時間がかかりそうだ。
それは商業利用と違い、個人利用では自動運転の導入コストを吸収しきれないからである。認証コストなどが大幅に削減されない限りは、レベル4(特定条件下での完全自動運転)以上の自動運転導入は難しい。当分の間はレベル2++(一般道でもハンズフリー可)が上限となりそうだ。
筆者プロフィール:高根英幸
芝浦工業大学機械工学部卒。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。これまで自動車雑誌数誌でメインライターを務め、テスターとして公道やサーキットでの試乗、レース参戦を経験。現在は自動車情報サイトEFFECT(https://effectcars.com)、クラシックミニ専門サイト(https://classicmini.jp)を主宰するほか、ベストカーWeb、Yahoo!ニュース、ITmedia ビジネスオンラインなどに寄稿中。著書に「エコカー技術の最前線」(SBクリエイティブ社刊)、「メカニズム基礎講座パワートレーン編」(日経BP社刊)などがある。近著は「きちんと知りたい! 電気自動車用パワーユニットの必須知識」(日刊工業新聞社刊)、「ロードバイクの素材と構造の進化」(グランプリ出版刊)。
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