「英語が話せればいいわけじゃない」 第一三共が「未来の経営層」を育てるために“少数精鋭”の大学で教えていること(1/3 ページ)
製薬大手の第一三共が立ち上げたグローバルリーダー育成プログラム「DS Academy」。「英語が話せればいいというものではない」と語る同校校長の小川晃司氏に、真のグローバル人材を育てる仕組みと狙いを聞いた。
製薬会社の第一三共では、世界で活躍するリーダーを育成する社内プログラム「DS Academy」を2024年度に立ち上げた。1クラス約30人の経営者候補を対象に、経営やリーダーシップを学ぶ機会を提供している。
「DS Academy」校長の小川晃司氏は「グローバルリーダーは、英語が話せればいいというものではない」と指摘する。同社は未来の経営層に必要なスキルを、どのように定義し、DS Academyで何を教えているのか。
全社を見渡せるリーダーの必要性
「経営レベルの人材を育成するにあたり、日本だけで育成するのではなく、グローバルでスタートしないといけない。それが一番のドライバーでした」
DS Academyの立ち上げの経緯について、小川氏はこう説明する。新薬開発の現場では、基礎研究や臨床試験、生産、承認申請、販売など、さまざまな専門分野が関わる。実用化までに10〜20年かかることも珍しくない。
「医薬品の研究から実用化に至る過程には、いろいろな専門性が必要です。それぞれの専門性を持つ人材を1つの国だけでそろえるのは難しい。各国の人材をつなげて、バリューチェーン全体で価値を生み出していかなければなりません」
特に成長が著しいがん領域では、世界各国を対象とした臨床試験や承認申請、販売活動の重要性が増している。日本の研究組織に加え、米国の開発組織や各地域の営業組織を連携させ、事業全体として成果につなげる必要がある。
こうした考えから、2023年に構想を開始。2024年度にパイロットプログラムとしてDS Academyを立ち上げた。
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