“新しい価値観”を提案するエコプロダクトたち+D Style News(2/2 ページ)

» 2007年12月13日 22時07分 公開
[山田祐介,ITmedia]
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アスリートの汗と涙がつまった「アート」

 NPO法人グローバル・スポーツ・アライアンス(GSA)のブースには、なにやら丸刈りの学生たちが集まっている。彼らの視線の先にあるのは、プロのアスリートが使用したシューズやグローブなどから生まれたアート作品「リサイクラート」だ。

photophotophoto 野球選手の清原和博さんのシューズやグローブで製作された“番長”ならぬ「番犬」(左)。サッカーの中田英寿さんのシューズでできている「フィールド“シャーク“」(中央)。ハンマー投げの室伏重信選手のハンマーを使用した「フライング ボール」(右)

 スポーツという親しみやすい視点から、エコに関するさまざまな活動を行なうGSA。「スポーツをしていれば息が切れ、喉が渇き、きれいな空気や水の大切さもわかります。またスポーツイベントには多くの人が集まるので、エコのメッセージをたくさんの人に伝えるチャンスが生まれます」(担当者)。展示されていたアート作品では、“リユース”というメッセージを伝えている。

photo 学校の机の足にテニスボールが……

 また、ブースに置かれていた机の足には、切れ目の入ったテニスボールが取り付けられていた。同団体では、使い古したテニスボールをテニススクールなどから受け取り、机の足の騒音を抑えるキャップとして学校に届けている。もともとは難聴の子供がクラスで教師の声をよく聞き取れるように考案されたものだが、今では新学期の季節になると多くの学校から注文が殺到し、1カ月で6万個ものボールを送り届けることがあるという。

蛍光灯からから生まれる“透明”なグラス

 環境メッセージを持ったプロダクトや活動を紹介する「エコGOODデザイン・スクエア」のブースでは、オープンハウスが運営するオンラインショップ「エコみやげ」のアイテムを見ることができる。

photo 一見普通のグラスだが……

 一見、ごく普通の透明なグラスにみえる「e-glass」シリーズは、蛍光灯のガラスをリサイクルして製作したもの。照明器具などを取り扱う会社・サワヤの技術で、水銀などの有害物質を取り除き、これまで“埋め立て”という方法でしか処理できなかった蛍光灯のガラスを見事にリユースしている。ガラスの加工は、極限まで薄さにこだわったこだわりのグラス「うすはりグラス」を製作する松徳硝子が行なっている。価格は1000円台からとリーズナブル。

photo 木の温もりが伝わってくる「Magno」シリーズ

 もうひとつ紹介したいのが、インドネシアのブランド「Magno」の、木材を使用したプロダクト。ラジオや文具など、地元の木材を使いながら、手作りで加工されている。「より少ない木材で、多くの仕事を」というコンセプトのもと、現地の人々に雇用機会を与えるというテーマも持っている。また売り上げの2%を植林の費用に充てるなど、継続的なエコ――“サステナブル”なテーマも含んだ製品だ。木の風合いと素朴なデザインが、温かい雰囲気を放っている。

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