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» 2008年03月08日 00時00分 公開

+D Style News:ファーバーカステル伯爵の価値観そのもの――最高級万年筆「ペン・オブ・ザ・イヤー」

世界的な筆記具メーカー、ファーバーカステルが、同社の“こだわり”を凝縮した最高級万年筆「ペン・オブ・ザ・イヤー」2008年モデルの発表会を行った。贅沢なだけでなく、同社の歴史を体現する素材や技法を駆使したコンセプチュアルなモデルに仕上がっている。

[山田祐介,ITmedia]

 日本シイベルヘグナーは3月7日、ドイツの筆記具メーカーであるファーバーカステルの最高級ブランド「グラフ フォン ファーバーカステル」から、年間限定生産の最高級万年筆“ペン・オブ・ザ・イヤー”2008年モデル「サテンウッド万年筆」を発表した。4月から販売を開始し、価格は36万7500円。

photo 「ペン・オブ・ザ・イヤー」2008年モデル「サテンウッド万年筆」
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 1761年に創設され、六角形の木軸鉛筆を発明し、鉛筆文化のパイオニア的存在となったファーバーカステル――その8代目当主であるアントン・ヴォルフガング・フォン・ファーバーカステル伯爵が立ち上げた最高級ラインが、グラフ フォン ファーバーカステルだ。同社を代表するブランドとして、伯爵の価値観やこだわりを凝縮した筆記具のみを展開し、2003年からは最も贅沢なアイテムとして毎年「ペン・オブ・ザ・イヤー」と名付けた最高級モデルを発表している。

 過去にはマンモスの象牙とエボニー素材を胴軸に使用した「マンモスアイボリー&エボニー」(2006年)、深い輝きを放つ化石木を使用した「ストーンウッド」(2007年)など、希少性の高い天然素材を贅沢に採用してきたが、2008年モデルには同社の“歴史”を体現する「サテンウッド」を胴軸に使用し、これまで以上にコンセプチュアルなモデルに仕上げている。

photophotophoto 発表会場には、過去のペン・オブ・ザ・イヤーも展示されていた。左から、「琥珀」、「マンモスアイボリー&エボニー」、「ストーンウッド」

 コンセプトの基になったのは、ドイツのファーバーカステル城に残る「レモンルーム」と呼ばれる一室。

 壁や床や家具などがサテンウッドの羽目板加工(寄木細工)で統一されたこの部屋は、同社の6代目としてビジネスを引き継いだオッテリー・フォン・ファーバーのプライベートサロンとして作られたもので、職人たちが当時としては最先端の技術を用いて丹念に作り上げた芸術的な空間。“レモンウッド”とも呼ばれるサテンウッドは、その名の通りレモンの香りをほのかに発し、それが部屋の名前の由来となっている。

photo 表面の細かく柔らかな輝きが美しいサテンウッド

 今回のモデルは、このサテンウッドの羽目板加工を、ペンの胴軸という加工の難しい円筒形のスペースに、見事はめ込んだ。三つ編みのような美しい杉綾模様を成し、その表面は光の具合によってサテンのように輝きが変化する。

 この胴軸には、手に触れたときに模様の継ぎ目が感じられないよう、表面には何層ものコーティングが施されている。そのため、サテンウッド特有のレモンの香りは残念ながら楽しめないが、滑らかな手触りや美しい光沢には見とれるばかり。加えて、木目や色の組み合わせはペンそれぞれで異なっていて、まさに“世界で1つだけ”の万年筆と言える。

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 エンドキャップにはレモンカラーを意識したシトリン(黄水晶)をはめ込み、ラグジュアリーなアクセントにしているほか、ペン先はすべてハンドメイドで制作し、18金バイカラーゴールドを使用。特性の木箱にはシリアルナンバーと、ファーバーカステル伯爵の署名が入り、限定品のプレミア感もしっかり演出されている。

 「グラフ フォン ファーバーカステルは、カステル伯爵の価値観そのものと言っていいブランド。イタリア系によくある派手さやお洒落さではない、クラシックな雰囲気が特徴です」(日本シイベルヘグナー)。高額な価格で展開されるため、客層は30代以上が多く、特にペン・オブ・ザ・イヤーに関してはその傾向が強いという。1年間で2000本ほどの生産があるそうだが、あくまでもその年だけの販売しか行わないという。

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