伝統と挑戦のブランド「ファーバーカステル」ファーバーカステル特集(2/3 ページ)

» 2008年05月15日 09時30分 公開
[ITmedia]
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ブランドトリビア&おすすめモデル
ブランドトリビア1問1答
「ファイティングナイト」の秘密

 ファーバーカステルのロゴとして有名なのが、馬にまたがり槍をもつ「ファイティングナイト」の意匠。このシンボルが初めて使われたのは、1905年に登場した鉛筆「カステル9000番」の刻印だった。他社製品に立ち向かう気構えの表れたアイコンで、その後も広告のデザインなどさまざまな場面で登場していたのだが、一時期は姿を消したこともあったという。しかし1993年、コーポレートデザインの見直しに合わせ復活。今では同社のコーポレートマークとして、広く知られている。

(左)ファイティングナイト (右)ファーバーカステルのロゴ
どうして“緑色”?

 コーポレートカラーとして多くの製品に採用され、鉛筆の定番カラーともなった「フォレストグリーン」も、やはりカステル9000番にちなんだもの。当時の経営者アレクサンダー・フォン・ファーバーカステル伯爵が、他社製品との違いを明確にするために施したもので、一説には「伯爵が以前所属していた軍の制服がグリーンだったから」とも言われている。

アレクサンダー・フォン・ファーバーカステル伯爵
彼女のコスメはファーバーカステル製?

 高品質な顔料やグラファイトを使った製品を展開する同社は、実は口紅やアイライナーといった化粧品のOEM生産も行っている。提供先の名前は明らかにできないとのことだったが、誰もがその名を知る有名ブランドにも製品を提供しており、もちろん日本でも広く販売されているという。あなたの彼女の化粧品は、もしかしたらファーバーカステル製かもしれない。

日常にプラスする贅沢――おすすめ製品ピックアップ
世界一有名な鉛筆――「カステル9000番」

 緑色にペイントされた六角形の木軸、金色に輝く「Faber-Castell」の文字とロゴ――「カステル9000番」は、誰もが一度は目にしたことがあるであろう、鉛筆の王道ともいえるモデルだ。1905年の登場以来、その確かな品質と滑らかな書き味は世界中に愛用者を生みだした。シンプルながら高級感のあるデザインは、クラシカルな書斎からモダンなオフィスまで、どんなシーンでも違和感なくなじむ。価格は1本単品で158円。

カステル9000番

 ただ、削った鉛筆をそのままペンケースに入れると、黒く汚れてしまうのが悩みどころ。もちろんキャップを付ければ解決するわけだが、そこでオススメなのがカステル9000番の100周年を記念して誕生した「カステル9000番パーフェクトペンシル」(3150円)だ。こちらは木軸の刻印がシルバーなのも、ちょっとしたポイント。

カステル9000番パーフェクトペンシル
いつまでも残る鮮やかな発色「ポリクロモス」&「アルブレヒトデューラー」
ポリクロモス100周年限定レトロボックス

 色鉛筆の「ポリクロモス」「アルブレヒトデューラー」も、カステル9000番に負けず劣らず人気がある。ポリクロモスは1908年に登場した油性色鉛筆。濃く鮮やかな発色や高い耐光性などは建築家や画家といったプロフェッショナルにも認められており、現在は120色のバリエーションを誇っている。5月末からは誕生100周年を記念した「ポリクロモス100周年限定レトロボックス」(2万4150円)も登場するので、要チェックだ。

アルブレヒトデューラー

 ポリクロモスの誕生から70年以上を経た1980年に登場した「アルブレヒトデューラー」は、水に溶かすことで水彩画のような表現ができる“水彩色鉛筆”だ。その名はルネサンス期のドイツ人画家、アルブレヒト・デューラーにちなんでいる。色鉛筆と水彩の表現を使い分けたり、出先でスケッチした風景を家に帰ってゆっくり水彩画にしたり――そんな使い方ができる魅力がある。特にアルブレヒトデューラーは高い水溶性を持ち、色のノビに定評がある。写真は60色のセットモデルで、価格は1万8900円。

“普段使い”にもピッタリの「TK-FINE バリオL」

 製図用のシャープペンシルというと、モダンで機能美を感じさせるシンプルなデザインのモデルが多いが、「TK-FINE バリオL」(2625円)はそうした特徴に加え、6角形のペン軸とグリーンのカラーリングというおなじみの組み合わせが、クラシカルな温かみを放っている。また、グリップなどのメタル部分が放つラグジュアリーな雰囲気も魅力だ。

TK-FINE バリオL 01

 さらにこのモデルで注目なのが、用途に合わせ芯の保持状態を変えられること。正確さが求められる製図などでは芯をしっかりと固定する「hard」に、普段の筆記には筆圧にあわせて芯が若干ストロークする「soft」にと、お好みで2種類の書き味を選ぶことができる。また芯の太さによってペン先のカラーが違うので、お気に入りのカラーに合わせて芯を購入するというのもおもしろいかもしれない。

TK-FINE バリオL 02
シンプルな高級感が魅力――「デザイン アンビション」
デザイン アンビション

 スッキリとしたストレートフォルムと、装飾を抑えたシンプルな高級感がある「デザイン アンビション」のボールペンに、さわやかなパステルカラーモデルが登場した。クロームのキャップにはおなじみのロゴが刻印されている。AMBITION(アンビション)は“志”や“野心”を意味する言葉で、ビジネスで活躍する人物はもちろん、新生活を始める学生などへのプレゼントとしてもオススメだ。価格は9450円。

取材・文/+D Style



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