今年の夏映画は久々に熱い!! 洋画&邦画&アニメ映画一挙紹介特集:見逃せない夏シネマ!(2/3 ページ)

» 2008年06月16日 09時30分 公開
[ITmedia]
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巨匠が競合! アニメ・邦画セレクト
「崖の上のポニョ」

7月19日より全国東宝系にてロードショー
配給:東宝
監督:宮崎駿
声の出演:奈良柚莉愛、土井洋輝、山口智子、長嶋一茂、所ジョージ
公式サイト:http://www.ghibli.jp/ponyo/

崖の上のポニョ 01

・ストーリー
 5歳の少年・宗介は、新浦という小さな海辺の町の、崖の上の一軒家で暮らしていた。父親は仕事で留守がち。その寂しさを紛らわすように、海辺で遊んでいた宗介は、ある日、人間になりたいと願うさかなの女の子ポニョと出会い、やがて2人は強いきずなで結ばれていく。

崖の上のポニョ 02

・ここを見逃すな!
 アンデルセンの「人魚姫」をモチーフにした、「ハウルの動く城」以来4年ぶりとなる宮崎駿監督の意欲作。声優は、宗介役に土井洋輝、ポニョ役に奈良柚莉愛、宗介の母に山口智子、父親に長嶋一茂、ポニョの母に天海祐希、ポニョの父に所ジョージ、ポニョの妹役を矢野顕子が担当。

 現在、Web上での掲載が許可されているのは、ポスターカット2点のみだが、まん丸な瞳にあどけない表情のポニョがかわいらしい。ポニョ、ポニョと連呼したくなるツボを押さえたネーミングが、さすが宮崎監督といった感じ。

 そして今回、監督が全力投球しているのは、波と水の表現。CGを一切使わずに、アニメーションの根源である“手描き”にあくまでこだわり、ひとりで手掛けているという。さかなの子と少年の愛情、手描きならではの味とぬくもりで、観る側の心を溶かしてくれるはず。宮崎監督自身が作詞を手掛けた「崖の上のポニョ イメージアルバム」が、作品の大きなヒントとなっているので、まずはこちらを先取りしよう。

「カンフー・パンダ」

7月26日より丸の内ピカデリー1ほか全国ロードショー
配給:アスミック・エース エンタテインメント/角川エンタテインメント
監督:ジョン・スティーヴンソン、マーク・オズボーン
声の出演:ジャック・ブラック、ダスティン・ホフマン、アンジェリーナ・ジョリー
公式サイト:http://www.kungfupandaint
ernational.com/intl/jp/

カンフー・パンダ 01

・ストーリー
 大食いで怠け者というパンダのポーはカンフーおたくだが、運動オンチ。父(なぜか鶴)は家のラーメン屋を継いでほしいと思っている。ある日、のどかな“平和な谷”に極悪戦士タイ・ランの魔の手が。災いに備え、伝説の戦士“ドラゴン・ウォーリアー”が選ばれるが、白羽の矢が立ったのは何の手違いか、ポーだった。師匠シーフーは伝説の奥義を伝授するため、ポーを鍛え上げようとするが…。

カンフー・パンダ 02

・ここを見逃すな!
 ドリームワークスが「シュレック」シリーズに続きヒット・シリーズにしようともくろんでいるのがコレ。主人公ポーの声はパンダ体型そのまんまのジャック・ブラック、勇敢なカンフー戦士のマスター・タイガーにアンジェリーナ・ジョリー。この2人はアニメ「シャーク・テイル」でも共演している。ほかにも、ダスティン・ホフマン(ユキヒョウ)、ジャッキー・チェン(猿)、ルーシー・リュー(ヘビ)と声優陣は豪華だ。キャラクターの見た目こそかわいらしいが、彼らは正真正銘のカンフーの達人で、劇中に登場するカンフー技はアニメとは思えない本格派となっている。

「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」
(左)スカイ・クロラ The Sky Crawlers 01 (右上)スカイ・クロラ The Sky Crawlers 02 (右下)スカイ・クロラ The Sky Crawlers 03

8月2日より渋谷東急、丸の内TOEI2ほか全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース
監督:押井守
声の出演:菊地凛子、加瀬亮
公式サイト:http://sky.crawlers.jp/index.html

・ストーリー
 平和を実感するため、ショーとしての戦争が日常化した架空の世界。そこで永遠を生きる、大人にならない子供たち、“キルドレ”。彼らはみな戦闘機パイロットとして大空を飛び、戦い、精一杯生きていた。主人公は欧州の前線基地に配属された新任パイロットのカンナミ・ユーイチ。彼は優れた戦闘能力を発揮し、エースパイロットになる。やがて、同じキルドレで、基地の司令官である少女クサナギ・スイトに惹かれていくが……。

・ここを見逃すな!
 押井守監督が「イノセンス」以来、4年ぶりのアニメーション大作に挑む。原作はベストセラー作家・森博嗣の人気シリーズ。脚本は「世界の中心で、愛をさけぶ」の伊藤ちひろが手がけた。

 大きなオルゴールが置かれた部屋で、窓の外を見つめる、後ろ姿のオカッパの女性。このワンカットを見ると押井節濃厚と思われるが、今回はなんと恋愛映画。若者たちに生きるとは何か? というメッセージを伝えるべく、仕組まれた戦争の中で戦うしか生きる術がない、永遠の子供たち・キレドレの切ない愛と生の物語が紡がれる。

 素晴らしいのはプロペラ機の空中戦。音響制作はルーカス率いるスカイウォーカー・サウンドが担当した。緻密なメカ描写とスピード感は、アクション好きにはたまらない。この迫力の映像と音は劇場で体感したい。

「スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ」

8月23日よりサロンパス ルーブル丸の内ほか全国ロードショー
配給:ワーナー・ブラザース
監督:デイヴ・フィローニ
製作総指揮・原案:ジョージ・ルーカス
公式サイト:http://www.starwars-clonewars.jp

スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 01

・ストーリー
 銀河系の支配をもくろむ、パルパティーン、ドゥークー伯爵、グリーバス将軍らが率いる敵の軍隊が迫るなか、アナキン・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービ、そしてアナキンの新たなパダワンであるアソーカらジェダイの騎士たちが立ち上がった! 激戦が続くなか、驚くべき新事実が明かされていく。

・ここを見逃すな!
 「スター・ウォーズ」がCGアニメとして復活。製作はルーカスフィルム・アニメーション。「『スター・ウォーズ』には語るべきストーリーがまだ沢山ある。その中のいくつかをアニメーションで伝えたかった」というルーカスのコメント通り、実写版では深く描かれなかったエピソード2と3の間に起きたクローン大戦がクローズアップされている。主要キャラはもちろん、女性ジェダイ、アーソカ・タノなど新キャラにも注目しよう。

 本作の公開後には新テレビシリーズがカートゥーン・ネットワークやTNTで放映されるなど、新たな「スター・ウォーズ」伝説の幕開けといえる画期的な作品だ。

(左)スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 02 (右)スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 03
「デトロイト・メタル・シティ」
デトロイト・メタル・シティ

8月23日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
配給:東宝
監督:李闘士男
出演:松山ケンイチ、松雪泰子
公式サイト:http://www.go-to-dmc.jp/

・ストーリー
 地味だけど心優しい青年・根岸宗一が、渋谷系ポップミュージシャンを目指して上京。だが、ひょんなことから悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」(通称DMC)のギターボーカル、ヨハネ・クラウザーII世に。世はまさにインディーズバンド戦国時代。その激戦を勝ち残り、あれよあれよという間にスターダムにのし上がり、カリスマ化していく。「僕がやりたいのはこんな音楽じゃない」と根岸は苦悩するが…。

・ここを見逃すな!
 原作はアマゾン全書籍ランキング1位、さらには「このマンガがすごい!オトコ版」1位に輝いた若杉公徳のギャグ漫画。実写化にあたっては10社以上が原作権争奪戦を繰り広げ、最終的に東宝がゲットした。さらにソニーミュージックがパートナーとなり、劇中のアーティストのデビューも予定されている。

 飛ぶ鳥を落とす勢いの松山ケンイチが「デスノート」シリーズのL役に続いて、人気コミックの個性派キャラに挑戦。夢はポップシンガーなのに、なぜか白塗りの化粧を施し、奇抜な衣装を身につけると突如、異常なモンスターに大変身する。自らの意思に反したマツケンのキレ具合も見もの。

「20世紀少年」
(左)20世紀少年 01 (右上)20世紀少年 02 (右下)20世紀少年 03

8月30日より全国公開
配給:東宝
監督:堤幸彦
出演:唐沢寿明、豊川悦司
公式サイト:http://www.20thboys.com/index.html

・ストーリー
 幼いころに描いたロボットが現実のものとなり、人間を強襲する――。1969年、小学生のケンヂは仲間たちと空き地の秘密基地で未来のことを語り合い、地球が滅亡して終わる「よげんの書」として、ノートに書き記していた。時は経ち1997年、少年時代の空想が、ケンヂの前に現実として広がり始めていた。

・ここを見逃すな!
 実写化のハードルは高いと思われていた、浦沢直樹の名作コミック。監督は堤幸彦で、脚本には浦沢本人が参加した。気になるキャストはケンヂ役に唐沢寿明、オッチョ役に豊川悦司ほか、常盤貴子、香川照之、石塚英彦、宇梶剛士、宮迫博之、生瀬勝久、小日向文世、佐々木蔵之介、ARATA、池脇千鶴、黒木瞳と、豪華かつ濃いメンツがそろう。

 総製作費60億円をつぎ込み、全3部作という邦画としては破格のスケールで展開。壮大なSF活劇としての漫画的な面白さをいかに再現できるかが鍵となりそう。

取材・文/本山由樹子



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