続・日本未発売車の宝庫!――イマイ的世界の旅 バリ編その4+D Style モテるクルマの選び方(2/2 ページ)

» 2008年09月25日 11時33分 公開
[今井優杏,ITmedia]
前のページへ 1|2       

photo これがスズキAPV。どこに行っても見かけます。案外イイですよね

 さて、前回ダイハツのセニアについてお話しましたが、同じく日本ではコンパクトカーのイメージが強いスズキもミニバンを出しています。バリではえらい人気らしく、とっても頻繁に見かけるモデル、それがAPVというクルマ。

 APVは商用・ピックアップトラックなどにも対応する多目的車として開発され、1.5リッターと1.6リッターの直4エンジンを採用する8人乗りモデル。価格もダイハツ・セニアやトヨタ・アバンザと同じく1億ルピア程度。約130万円以下です。

 バリでAPVは「安いクルマの代名詞」のように言われているそうで、「2004年の発売からわずか4年でそこまでの地位をインドネシアで築いたのか、スズキ!」と感慨深く思いました。インドや各国で自動車賞(インドではいろんなカーオブザイヤー的な賞があるらしいです)を獲得したスイフトなど、今後もスズキには大注目してしまいそう。

 ちなみに街ゆくこれらのクルマ、給油口に日本では見られないパーツを付けていました。カッコいいのかカッコ悪いのか……明言は控えますが(笑)、大人気でした。


photophotophoto これが給油口のチューニング(?)。セニアにもキジャンにもありました

 さて、規則があるのかないのか、いちツーリストにはまったくナゾなバリ交通事情において、一番不思議なのはローカルルールです。

 ローカルルールは日本にも存在しますよね。例えば道を譲ってもらった時など、ありがとうの気持ちの込めて、ハザードを2、3度点灯させる、といったもの。

 バリではこのハザード、交差点での直進時に使うようです。信号のない交差点で、右左折の時にはそれぞれ左右のウインカーを点滅させるのは万国共通ですが、このとき直進車はハザードで直進を後続車にアピールします。

 この交差点ですが、バイパスのような巨大交差点はもちろんのこと、街の路地のような超極狭な交差点でも有効なサイン。ツーリストは交差点を横断する際、このハザードを見たら直進してくる、ということを覚えておけば、より安全でしょう。徐行している、もしくは駐車するというサインではありませんから、そのクルマの前を横断したりしないように!


photo ビーチサイドの駐車場係のおじさん。べつに制服があるわけでなし、てきぱき仕事してるわけでなし。旅行者には判別不可能かも

 そしてずっとナゾだったのが、ビーチサイドの駐車スペース。

 ビーチ添いの通り、ジャラン・パンタイ・クタにぎっちりびっちりクルマたちが駐車してあるのですが、2重3重駐車は当たり前、どうやってクルマ出すんだろう……なんて思ってたんです。

 通り沿いのカフェに陣取ること1時間余り、が解けました。なんとオジサンたちが3人がかりでエンジンの掛かっていないクルマを手で押し、奥に駐車したクルマを出しているじゃないですか!


photo 一応「NO PARKING AREA」の表示が。でも写真の下部に写ってるクルマの屋根は全部駐車車両です。レギャン通りにて。これもローカルルール?

 どうやらこの駐車場、駐車するときはニュートラルギアに入れ、パーキングブレーキをかけないまま駐車場係にクルマを預けるようなのです。駐車場係はクルマを自在に手で押し、できる限り駐車場にクルマを詰め込む、というからくりでした。ぶつけちゃったらどうすんだろ? なんて感覚はきっと、日本人的なものなのかな。

 世界には世界の道路があって、それぞれ独自に進化したルールを持っています。交通は生き物。人と共に成長し、発展するものです。

 機会があれば、違う国からのリポートをお届けできればと思っています。

 テレマカシー!!(ありがとう)

関連キーワード

自動車 | タクシー | 観光 | モテ


筆者プロフィール

photo

今井優杏(イマイ ユウキ)

2006年にレースクイーンを引退し、レースを通じて知ったクルマの素晴らしさを伝えたい! とモータージャーナリストに転身。また、MCとしても、モータースポーツ関連イベントを中心に幅広く活動中。
愛車はFIAT・バルケッタ(赤)。ラテンのクルマを愛する情熱系。
クルマは所有も運転もJOIA(喜び)。もっと楽しみましょう!!


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.