4代目フルモデルチェンジの“王車”ワゴンRはすごかった!+D Style モテるクルマの選び方(2/2 ページ)

» 2008年11月07日 12時30分 公開
[今井優杏,ITmedia]
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photo イケてるシート! 形状だけじゃなく、分厚くなっているので、座り心地も上々です。これもカラーを選べたらもっとイケてるのに〜

 フロントシートは新開発なのですが、立体的な造形がコーナリング中でもカラダをしっかりサポートしてくれるんですよ!

 ワゴンRは、フロント・リアともにウォークスルーのベンチシートです。もちろんウォークスルーの利点は欲しい、だけど肝心な走りの面で、これまでのベンチシートの座り心地はあんまり好みじゃなかった。

 だって、Gがかかるたびに右へ左へ……カラダやお尻が不安定でしょ。カラダがぶれるようでは運転に集中もできないし、ドライブのたびに余計な疲労がたまります。

 だけどこのシートは本当によかった!

 バケットシートほどにシートのサイドが立っているわけではないのですが、不思議とばっちり身体を包みこんでくれるんです。しかもサイドが立ちすぎていないがゆえに、運転席から助手席への移動も引っかかることなくラクラク。


photo ひろびろリアシート!! 頭上の余裕もひざの余裕も見て下さい!

 さて。体がぶれないシートを作ってるくらいなんだから、走りの質感も上がってるんだな、なんて先を読んだ人、そうなんです!!

 4代目ワゴンRで私がいっちばん感動したのがその走り。

 私は2WDのCVTに乗ったのですが、このCVTこそが4代目ワゴンRの開発のキモ!! と断言しても過言ではないでしょう。


photo ラゲッジスペース。シートアレンジしなくても、お買いもの程度なら積める荷室です

 こちらはターボでもないのに、先代モデルに搭載されたCVTに比べて低速トルクが大幅アップ。先代モデルで感じた非力感やCVTの滑り感がほぼ改善されて、とってもスタートのスムーズなイイ子に成長していました。

 吸気系のレイアウトなどを改善したそうですが、目に見えて進化していることに感激。“バン!”と踏み込まなくてもしっかり加速してくれるので、今まで信号待ちなどで停車した際のスタートダッシュにストレスを感じていた人ほど、よさを感じてもらえると思います。また、先代モデルではとっても気になった静粛性も、合格点です。CVTの音などが車内に入らなくなったことも、居住性を向上させているポイントでしょう。


photo 倒したらこんなにひろ〜い空間が出現! 私のバッグはA4サイズが入るものですが……かなり積めそうです。しかもワンアクションでパタンと倒れる使い勝手のよさ

 足周りは軽自動車の中では若干硬めかな、とも思いましたが、かといって多少荒れた路面を走ってもバタつくことはありません。コーナリングではボディー剛性の高さと、この足周りがイイ仕事をして、キビキビとした安定感ある走りを楽しめました。

 そうそう、ステアフィールもすっごくよかった! リニアながら軽すぎない、重厚感あるものなんです。


photo ワゴンRといえばシートアレンジ。フルフラットにしたら、私も足伸ばして眠れちゃいました。仮眠もOK♪

 重厚といえば、ドアを閉める時の音も、とっても重厚です。まるで軽じゃないみたいな音ですから、これもディーラーで試してみてください。内緒のハナシ、安っぽいと思われがちの軽だからこそ、こんなところの質感に、メーカーさんはと〜ってもこだわっていらっしゃるんです。


photo 感動したのが、ヨーロッパ車式になった後席シートベルトの自立式バックル。片手でも簡単に装着できるから便利!!

 ほんと、4代目ワゴンRは、なんてったって「走って楽しい!」。これに尽きます。

 ただエコなだけじゃない。ただ荷物が積めるだけじゃない。やっぱりクルマは走ってナンボですよ。根本的に走りが楽しくなきゃ、エコドライブもできない――そんなことを最近考えていた私にとって、ワゴンRは「王車」の意地を感じた素晴らしい乗り味でした。


筆者プロフィール

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今井優杏(イマイ ユウキ)

2006年にレースクイーンを引退し、レースを通じて知ったクルマの素晴らしさを伝えたい! とモータージャーナリストに転身。また、MCとしても、モータースポーツ関連イベントを中心に幅広く活動中。
愛車はFIAT・バルケッタ(赤)。ラテンのクルマを愛する情熱系。
クルマは所有も運転もJOIA(喜び)。もっと楽しみましょう!!


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