正月明けにピッタリな“パンチたっぷり”グルメ情報特集 おせちに飽きたら、このグルメ!(1/3 ページ)

» 2009年01月05日 09時30分 公開
[ITmedia]
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スパイスカレーで心と体を再起動!

 今から30年前、テレビで放映された「ハウスククレカレー」のCMで軽快に流れていた「おせちもいいけどカレーもね」の曲。実際、カレーに使われるスパイスは、正月休みでなまった体を新たな1年に向けてリセットする作用がある。唐辛子は自律神経を刺激して脂肪を燃焼させるため、デトックスに最適。ツヤ肌に欠かせないビタミンCも豊富。カレーの着色に使われるターメリックはウコンとも呼ばれ、肝臓に効くのは広く知られている。甘い香りと強くしびれる刺激を持つクローブは胃腸の働きをすっきり促すし、クミンは腹部の膨張感を解消するほか、滋養強壮・疲労回復などの効果がある。

 スパイスたっぷりのカレーは、12月初めの忘年会シーズンから続く食べ過ぎた身体にピッタリのメニューだ。それでは2008年話題になった数あるカレー店の中でも、知っているとちょっとツウになれる、わざわざ足を運ぶ価値のある3店をご紹介しよう。

生き生きと舞うスパイスに、腹の底からエネルギーが湧いてくる「新・印度料理 たんどーる」

 マハラジャ、天竺屋、アジャンタ、ガンガーパレスなど名だたるカレー店でインド料理の基礎を学んだ塚本善重氏。1997年に自分のお店を構えた際、追究したテーマは“インド料理のレシピを日本の食材に置き換える”だった。和の食材をさりげなく隠し味として滑り込ませる技で多くの著名人をトリコにし、今では店内の壁はサインで埋めつくされている。中でも酸味のスパイス「タマリンド」の代わりに梅干しを使った「噂の!鶏肉の梅カレー」は多くのファンを持つロングセラーだ。

 今回ご紹介するのは、2008年11月に新メニューとして加わった「華麗なる!鶏ひき肉とナンコツのキーマカレー 梅干し添え」。本日のカレーとして不定期に出していたものを、人気漫画「華麗なる食卓」30巻の単行本表紙に起用されたのをきっかけに定番メニューに。ジューシーでツユだく、南インドのキーマをベースに、クローブ・カルダモン・シナモン・マスタードシードが香りたつ。細かく砕いた鶏ナンコツのコリコリした食感が、なんとも言えない軽快なアクセントになっている。

 スパイスに一晩漬け込んだ鶏肉を、酢でマリネにした「チキンピクルスとパパード」は、思わずビールが恋しくなるはず。南インドのソウルフードである「ラッサム」を、豆腐・梅干し・昆布・シソ・ゴマなど和の食材でアレンジした「和ッサムスープ」も斬新なアイデアメニュー。今の季節は仕上げに柚子がひとかけ乗っているのが心憎い。

(左上)噂の!鶏肉の梅カレー (右上)華麗なる!鶏ひき肉とナンコツのキーマカレー 梅干し添え (左下)チキンピクルスとパパード (右下)和ッサムスープ
新・印度料理 たんどーる

東京都中野区沼袋1-8-22 ヤマニビル2F
電話番号 03-3387-2172
営業時間 12:00〜14:30
18:00〜22:00(日・祝は21:00まで)
※売り切れじまいの場合もあり
月曜定休/火曜日はディナーのみ
※月・火が祝日の場合はTELでご確認を
新年の営業開始日はHPで公開予定

http://www014.upp.so-net.ne.jp/tandoor/

古アパートを改築した一軒家で、心になじむカレー「スパイスカフェ」

 3年半で実に48カ国を旅して歩いたという伊藤一城氏が2003年、地元の押上にオープンさせたカレー店。築50年の木造アパートを1から改造し、味のある一軒家としてよみがえらせた。

 特筆すべきは夜のコース。日本人向けに改良を重ねて仕上げられた南インドのカレーを中心に、イタリアン前菜とデザートが楽しめる。

 「前菜盛合せ」は本当にカレーを食べに来たのだろうか、と頭の中で確認したくなるほど本格的なアンティパスト。キッシュ、リエットと並ぶ中にサブジやアチャールといったインド料理も違和感なく溶け込んでおり、所々にクミンやカルダモンがエッセンスとして使われている。

 数種類から選べるカレーは「ラッサムスープ」と「牡蠣カレー」がオススメ。ラッサムは酸味のあるトマトベースのスープで、強烈な辛さが魅力の南インドの日常食。牡蠣カレーは小麦粉をまぶし、いったんバターで焼いたカキをバターごとカレー鍋に投入。カツオ節と醤油とガラムマサラが弾ける季節カレーだ。

 どっしりしたテーブルに配置されたロウソクの光や、ライトアップされた庭に見える小さな花々。錦糸町から半蔵門線でわずかひと駅というアクセスながら、バカンスで遠方の地に訪れていると錯覚するような、ゆったりリラックスした気持ちになれる癒し空間である。

(左)前菜盛合せ 
(中)ラッサムスープ (右)牡蠣カレーと紫蘇ご飯
スパイスカフェ

東京都墨田区文花1-6-10
電話番号 03-3613-4020
営業時間 11:45〜14:00
14:00〜16:00(L.O.15:00) カフェ営業
18:00〜22:00(L.O.21:30)
月曜日・第三火曜日定休(新年は1月6日から)
牡蠣カレーは、1月末まで。ただし生鮮食品なので売り切れの時もあり
電話で予約・確認が確実

http://www.spicecafe.info/

下町の遊びゴコロに巻かれてみよう「ダ・カーポ」

 めでたい時は“鯛”と相決まっているもの。五反田で話題の「ダ・カーポ」は、そんじょそこらのたい焼とは違った、遊びゴコロ満載の仕掛けが随所に散りばめられている。

 そもそもこのお店、中古CD/LPと輸入雑貨を扱うジャズと雑貨の店。ところが軒下には見事に染め抜かれた「たい焼」の暖簾(のれん)が張られ、レジの場所でたい焼を焼くというユニークな空間が広がる。

 基本の「たい焼」も当然美味であるのだが、今回ご紹介する「冬の鯛うどん」(うどんは入っていません)は、受け取った瞬間スパイシーな香りに包まれる、驚くこと間違いなしのカレー鯛焼きである。

「ダ・カーポ」

 この鯛うどん、なんでもクミンシード、クミンパウダー、カルダモン、クローブの4種のスパイスを使い、12もの工程を経て作られているとか。1匹のたい焼でこれだけの味と香りと変化を楽しめることに、心底驚くはず。無粋な種明かしはしないけれど、1つだけ。スパイスの波状攻撃に皆、顔を真っ赤にして食べるのだ。

(左)たい焼 (右)冬の鯛うどん
ダ・カーポ

東京都品川区東五反田1-3-10
電話番号 03-3440-5708
営業時間 11:00〜20:00(※売り切れによる早じまいあり)
日・月・祝日定休(新年は1月6日から)

http://cdlp-daca-po.blogspot.com/

取材・文/華麗叫子
編集/似鳥陽子



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