フォルクスワーゲン グループ ジャパンは2009年5月25日、新型スポーツクーペ「シロッコ(scirocco)」を発表。同日から販売を開始した。2グレードあり、いずれも右ハンドル。価格は、1.4リッターエンジン搭載の「シロッコTSI」が392万円、2.0リッターエンジンを搭載した「シロッコ2.0TSI」が447万円。
シロッコは1974年に初代モデルがデビュー、本モデルが3代目となるスポーツクーペだ。日本での販売は約20年ぶりとなる。目をひくのは、全体的に車体が低く幅が広いデザイン(全高1420mm×全幅1810mm)と、長く伸びたルーフライン。このおかげで後部座席にも余裕があり、大人が4人乗れるクルマになっている。
シロッコのキーワードは「スポーツ&エコ」。フォルクスワーゲンではTSIという独自のツインチャージャーエンジンを開発している(参照記事)。直噴+過給システムで、パワーがありながら低燃費、というのがポイントだ。
シロッコTSIの1.4リッターエンジンでは、スーパーチャージャーとターボを組み合わせたツインチャージャーで、最高出力118kW(160PS)、最大トルク240Nm(24.5kgm)。上位モデルのシロッコ2.0TSIでは、2.0リッターエンジン+ターボの組み合わせで最高出力147kW(200PS)、最大トルク280Nm(28.6kgm)というパワフルさを実現している。
実際に試乗してみても、運転席に座ったときの視点の低さ、アクセルを踏んだときにダイレクトに伝わるパワー、レスポンスの良さなど、まさに“スポーツカー”。それでいて、10・15モード走行時の燃費性能を見ると、シロッコTSIが15.8km/L、シロッコ2.0TSIが13.2km/Lと、燃費はかなり良い。イマドキのスポーツクーペとして、パワーと燃費の良さを両立しているのが面白い。
フォルクスワーゲン グループ ジャパンによれば、日本におけるクーペの販売台数は2003年をピークに減少傾向にあるが、その半面輸入クーペのシェアは伸びている。メインターゲットは40〜50代の男性で、販売台数は1年間で2000台が目標としている。
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