長いの? 速いの? それとも“超”速いの!?――MINIを3種イッキ乗り(後編):+D Style モテるクルマの選び方(2/2 ページ)
人馬一体のドライビングプレジャーと、小粋なルックス――3つのMINIに約1週間ずつ試乗して、やっぱり“モテカー間違いなし!”と実感しちゃいました。
最後にご紹介するのは“バカっ速いMINI”、話題のジョン・クーパー・ワークス(以下JCW)です。
ジョン・クーパーとは、アレック・イシゴニスが生み出したクラシック MINIに感銘を受け、市場投入前のモデルにチューニングを施してスペシャルモデルを作っちゃった、けっこうとんでもないヒト。それがきっかけとなり、ジョンは後にMINI クーパーの開発を手掛け、また量産ミニ用のチューニングキットを開発するに至りました。
そのチューニングキットの名前が、ジョン・クーパー・ワークス。紹介するJCWの原点です。
ベースの車両はターボチャージャー付きのクーパー S。前回紹介したパワフルなアレですよ。だけどJCWは伝説の男ジョン・クーパーの名を冠するだけあって、さらにスゴイ!
レーシングカーに施されるようなチューニングで固められ、「ぶっちゃけそこまでするか?」って感じ(笑)。例えばクランクシャフトの軽量化とかシリンダーヘッドの変更とか数えればきりがないんだけど、とにかく細かい。加えて過給圧を高めてあるので、なんと1.6リッターハッチバック車のルックスなのに、211馬力という驚異の出力……見た目とのギャップが激しすぎる。こんなに愛らしいのに(とはいえお借りした広報車はカーボンエアインテークやスポイラー、エアロを装着したギュンギュンなルックスでしたけど)、中身はパワフル。言うなればナンパしたキュートなギャルが、実はプロレスラーだった、って感じ?
アクセルを踏めば、やっぱり想像以上にめちゃくちゃトルクフル! しかもどのギアでも全域にわたって“ごん太”トルク!! ぶっちゃけこんな出力日本じゃいらないだろ、と思うのですが、利点としては街中なんかでMT操作を「サボれる」んですよね。特にローギアの懐が深いので、ちょこまかシフトチェンジをしないですむ。この有り余るトルクを「ゆとり」に使うなんてもったいないですけど、普段は街でおとなしく転がして、ストレス発散したくなったらサーキットで爆走! なんてのもコレ1台で軽々こなせます。しかもヘタなスポーツカーなら普通にブッチギっちゃえる快感付きです。
普段使いの車として見るなら、疑問なのはむしろエンジンでなくて「アシ」。このパワフルエンジンを受け止めるためにガッチガチなんですよ。締まった、なんて言えない。硬い! ちょっとした段差でもマトモに受けてバンバン跳ねちゃうといったありさま。だけどこれこそゴーカート・フィーリングの真髄なのかも。
3モデル中、すれ違うMINIオーナーに一番見つめられたのがこのJCWでした。ま、オプション付けまくりでレカロシートのド派手MINIに、私みたいな女子が乗ってたら、びっくりしますよね。
ちなみにJCWのお値段は、車両が363万円。今回の試乗車はディーラーオプション(エアロ・リアスポイラーなど計18点)で130万9100円プラス、さらに工場オプション(シートヒーター、クロムラインなど計7点)で13万5238円プラス――合計507万4338円ナリ!! 値段もスゴイのね、やっぱり……(汗)。
さてさて、3つのMINIに約1週間ずつ、約1カ月をMINIと過ごした感想は、当初の予測以上に充実したものでした。
とにかくかわいいから乗り込むたびに楽しくなる。インテリアは3種ともほぼ共通ですが、クロムなどのオプションで派手にもシックにもなる。そして、かわいいだけでなくてスポーツ性能がとにかく高い。だからシーンを選ばない。見かけ倒しじゃないんですよ。
ちなみに、私的ダントツのオススメはクラブマン。高い走行性能に加え、手の届きそうな価格帯も魅力ですよ!
永遠のおしゃれカー・MINI、まさに人馬一体なドライブ感が楽しめます。モテカー間違いなしでしょ♪
筆者プロフィール
今井優杏(イマイ ユウキ)
2006年にレースクイーンを引退し、レースを通じて知ったクルマの素晴らしさを伝えたい! とモータージャーナリストに転身。また、MCとしても、モータースポーツ関連イベントを中心に幅広く活動中。
愛車はFIAT・バルケッタ(赤)。ラテンのクルマを愛する情熱系。
クルマは所有も運転もJOIA(喜び)。もっと楽しみましょう!!
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