中身が大きく変わった“使って楽しいコンデジ”、リコー「CX1」(3/3 ページ)
「R8」「R10」と続いてきたリコーのコンパクトデジカメ「Rシリーズ」がフルモデルチェンジ、「CX1」として登場した。外観こそは既存シリーズを継承するが、中身は大きく変わった。
フォルムとレンズは「R8」からほぼ変わらず継承しており、最近の流行であるハイビジョン撮影機能も搭載していない。「R10」と比較すれば撮像素子の画素数も有効1000万画素から有効929万画素へ下がってしまっている。高感度撮影時のノイズやレンズ駆動のモーター音、あまり効果が高く感じられない手ブレ補正など、改善を求めたいところも散見され、同社でCMOSを採用した第1弾コンパクトデジカメということで、細部を詰め切れなかったのかとも想像してしてしまう。
しかし、全体としての動作は機敏であり、高解像液晶の搭載と相まって、非常にテンポのいい、快適な撮影が行える。また、これはR8からの継承となるが、撮影後のカメラ内画像補整機能も充実している。特に便利に感じるのが、グリーン/マゼンタ/ブルー/アンバーの各色相にカーソルを移動させて補正できる「ホワイトバランス補正」。オートホワイトバランスもかなり安定しているのだが、結果が気になるとき、カメラ内で気軽に補正作業が行えるのはありがたい。
モードダイヤルを「EASY」にすればマクロ撮影モードすら自動的に移行するなど、確かにフルオート指向の強いカメラではあるが、「ダイナミックレンジダブルショット」や「マルチターゲットAF」など、カメラに詳しいひとが手にしても十分に楽しめる。――普段は気負わずフルオート、たまにはちょっと凝りたい――そんな撮影スタイルを求めるひとに適した1台といえるだろう。
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