レビュー
進化したレトロデザインのミラーレス――富士フイルム「FUJIFILM X-E2」(4/4 ページ)
富士フイルムから新型ミラーレス「FUJIFILM X-E2」が登場した。フィルムカメラを思わせるレトロスタイルのボディに「点像復元処理」など先端技術を凝縮。その実写レビューをお伝えしよう。
独自のセンサーとエンジンが生み出す高精細な表現力
実写では、被写体のディテールまでをきっちりと解像する細部表現力の高さを確認できた。感度はISO200〜6400に対応し、拡張設定としてISO100、ISO12800、ISO25600が選べる。高感度性能は優秀で、ISO1600くらいまではノイズがほとんど気にならず、ISO3200や6400でも十分に実用的といっていい。
惜しいのは、注目機能のひとつである点像復元処理が適用されるのはJPEGのみで、RAWファイルには反映されないこと。しかも、付属するRAW現像ソフトを使っても、点像復元処理やフィルムシミュレーションモードを適用することはできない。これらの機能を生かすには、RAWではなくJPEGで撮る、あるいはカメラ内のRAW現像機能を利用するしかない。個人的にはRAWで撮るのが好きなので、少々物足りなく感じる部分だ。しかし、JPEG撮影が主体のユーザーなら問題ないだろう。
トータルとしては、あらゆる面が進化した堅実なモデルチェンジといっていい。特にAFのスピードアップは使い勝手を高める大きな改良だ。スナップから風景、ポートレート、静物までの幅広い用途に活躍するミラーレスカメラといえる。
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