カシオの「EXILIM EX-ZR1600」に見る、スマホ時代のコンデジのあり方:撮ったらすぐにスマホに転送(2/3 ページ)
Bluetooth SmartとWi-Fiを組み合わせて、スマートフォンとのWi-Fi接続がストレスなく行える製品が登場してきた。今後、スマホと組み合わせて使うタイプのコンパクトデジカメは、こうしたスタイルになっていくのかもしれない。
撮ったらすぐスマホへ、は実現できたか
で、そのZR1600は背面に無線ボタンを持っている。
これを押して最初にペアリングを行うのだ。
Bluetooth自体はスマホとカメラの接続のトリガーに使うだけで、データの転送はWi-Fiで行う。カメラ側のBluetoothは電源オフ時でも生きているため、カメラの電源がオフになっていてもスマホ側からリクエストすればカメラが自動的に起動してくれる。NFCでも同様のことが可能だが、NFCはカメラとスマホを密着させる必要があるのに対し、Bluetoothだと多少離れててもOKなのがいいところ。
Bluetoothを使った機能で面白いのは写真の自動送信機能。
これがうまく働けば、スマホをバッグに入れて放っておくだけで、撮る端から写真が転送されていくので(3Mサイズに縮小しての転送を選べばそれほど容量も食わないし)、さてさっき撮った写真を加工してシェアしよう、などと思ったときには、もうスマホに写真が入っているという幸せなことになるのだ。
実際に使ってみてどうだったかというと、条件によりけりってとこか。
カメラ側に写真をたくさん貯めちゃうと(連写しまくったりとか)転送が追い付かなかったりする。でもうまくいくと、撮って10数秒後にはもうスマホに写真が転送されてるという楽しいことになる。これは素晴らしい。
ただ自動転送をオンにしておくとバッテリーの消費は早くなる。もともとバッテリーの持ちがよいカメラだからと油断してると危ない。まあUSB充電が可能なのでモバイルバッテリーを1つ持っていれば大して問題にはならないかと思う。
自動転送を待ってられないときは手動で転送する。
もちろんスマートフォン側からカメラの画像を見て必要なものを転送することも可能。
またカメラの電源が入っていなくても、スマホ側でアプリを起動して「カメラ内の画像を見る」を実行してやれば、自動的にカメラが起動して、Wi-Fiでつながって写真の転送ができる。カメラはバッグの中にしまってあってもOK。
ここはとても便利なところだ。
リモート撮影もスマホ側からカメラの電源を入れて撮るって技を使える。
リモート撮影自体のレスポンスはなかなかよし。
ZR1600が一番よいのは自動転送機能。デジカメの欠点は、撮った写真をその場で加工したりシェアしたり送ったりするのが面倒なことで、Wi-Fiを搭載してもなんだかんだと転送手続きが必要になる。その点自動転送は、気が付いたらスマホに写真が送られてるわけで、スマホ側で特に専用アプリを起動しなくても、普段使っている写真アプリを開けば、もうさっき撮った写真が入っているからそのままさっといじれる。
これは面白いことこの上ない。Eye-Fi mobiなどWi-Fi内蔵SDカードを使っても同じようなことはできるんだけれども、リモート撮影なども含めれば、カメラで自動転送までやってくれた方が何かと便利なもの。
あとは、自動転送が間に合わなかった写真をまとめて転送する機能とか(転送済みの写真かどうかがカメラ側からわからないのは不便)、家にいるときは家庭内の無線LANを介した自動転送もサポートしてくれるとか、そういう細かい使い勝手を詰めていってもらえたらもっとよくなると思う。
撮った写真はスマホアプリ「Scene」で整理
スマホに転送した写真は、連携するアプリ「Scene」で整理することをカシオはお勧めしている。SceneはRipplexが開発した、スマホで写真を楽しむことを追求した管理アプリ。日付ごとに写真を自動的に整理してくれたり、テーマごとに写真をまとめてアルバムを作ったりといった作業が簡単にできるのが特徴だ。撮った写真にコメントを付けてフォトダイアリーを作ったりもできる。
作ったアルバムは、Sceneユーザー同士はもちろん、そうでない人とも共有が可能で、参加者全員が投稿したり、コメントしたりもできる。写真を撮ったままで終わらせない便利な無料アプリだ。iOS版もAndroid版もあるので、一度使ってみるといいだろう。
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