出版業界ニュースフラッシュ 2012年1月第3週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。2012年の出版業界を占うヒントが隠されているかも?

» 2012年01月23日 16時00分 公開
[新文化通信社]
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 出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届け。2012年の出版業界を占うヒントが隠されているかも?

自然科学書協会、新年会員集会に45人

 1月19日、東京・神楽坂の日本出版クラブ会館で開催。後藤武理事長(彰国社)が挨拶した後、新法人移行特別委員会の筑紫恒男委員長(建帛社)は6月1日から始まる第62期から一般社団法人に移行する準備が進んでいると報告。

 著作・出版権委員会の小立鉦彦委員長は、文化庁の委託調査事業の「学術用途における権利制限の在り方に関する調査研究」について、これまでの経過を説明し、その著作権問題を「重大なこと」と伝え、懸念した。

オルディ、破産手続き開始

同社建物の入口に提示されている告示書

 オルディは先ごろ、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は約2億9800万円。破産管財人は篠塚力弁護士。財産状況報告集会は3月15日午後3時から行われる。

 帝国データバンクによると、同社は2002年設立。官公庁や大学関係を得意先として書籍の出版、印刷業を手がけていた。2006年2月期には売上高3億円を計上。しかし、同業他社との競合などから受注が減少。販管費の圧縮を図ったが改善せず、2011年10月30日までに事業を停止していた。


第27回「梓会出版文化賞」、創元社に

 1月17日、贈呈式が行われた。同賞は創元社、特別賞は亜紀書房と化学同人、新聞社学芸文化賞は荒蝦夷。仙台で活動する荒蝦夷の土方正志社長は挨拶で、東日本大震災後、山形に避難し廃業も考えたと打ち明けながら、まだまだ多くの関係者が仮設住宅にいることなどから、「受賞は嬉しいが、複雑な思い」と話した。

ベストセラーズ、菅原副社長が新社長に

 ベストセラーズは昨年12月26日開催の定時株主総会ならびに取締役会で、菅原茂副社長が社長に就任するトップ人事を決めた。栗原幹夫社長は退任し、代表取締役会長に就いた。

 また、高橋伸幸常務が専務取締役(一個人兼歴史人兼男子食堂編集長)に昇任したほか、取締役(経営管理部長)に栗原武夫氏が新任した。

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