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NEC 川村敏郎 常務取締役兼NECソリューションズ副社長 2002年,飛躍するNECのオープンミッションクリティカルソリューション

ZDNet オープンシステムとしては,UNIXのほかにも,Linux,Solarisなどのプラットフォームがあります。また,Windowsもデファクトスタンダードとして存在感を強めてきていますが,中心と考えるプラットフォームは何ですか?

川村敏郎氏
川村 NECとしては,ポストメインフレームの主役はUNIXと考えています。UNIXベースのシステムを核に据え,その周辺をWindowsシステムで囲む。さらに,その周りにLinuxが配置されるようなイメージです。

ZDNet 自社製品とパートナー企業の製品の使い分けについてはどう考えていますか?

川村 目指すのは「カスタマードリブン」です。つまり,顧客が必要とするものを利用するわけで,プロダクトはNECの製品に限りません。例えば,UNIXサーバならば,ヒューレット・パッカードを中心に,場合によってはサン・マイクロシステムズの製品も使います。ただし,Windows 2000/NTに関しては他社製品を使うつもりはありません。

ZDNet システムインテグレーションでは特にSEのスキルアップが重要だと思いますが,NECではどのような教育制度をとっていますか?

川村 プロフェッショナル認定制度「NEC Solutions Certified Professional」(NSCP)を(2001年2月に)導入しました。これは,仕事上の実績やe-ラーニングによるテストをベースにエンジニアのスキルを認定し,報酬に直結させる制度です。

 したがって,会社の幹部よりもスーパーSEの方が給料が高いなんていうケースも出てきています。

ZDNet 一緒に働く社員にはどんな言葉をかけますか?

川村 「がんばろう」とか「絶対やれる」と声をかけることがあります。自分が陸上や水泳などのスポーツをやってきたので,「ネバーギブアップ」など,チャレンジするニュアンスを持つ言葉が好きです。

 システム開発というのは,(システムが正常に)動いて当たり前の世界なので,エンジニアにとって非常につらいものです。プロジェクトによっては1000人ものエンジニアが参加する場合もあり,メンバーがまとまりプロジェクトが成功するには,確固とした信念を持たなくてはなりません。

ZDNet 2002年はどんな年になりますか?

川村 2001年に確立させたオープンミッションクリティカルソリューションの事業基盤が,2002年にはさらに拡大し,大いなる「飛躍の年」になると考えています。

エンジニア時代は「ACOS-4」をゼロからつくった川村氏。正月は自宅で奥さんとガーデニングを楽しんだという。デザインは奥さん,川村氏はそのデザインのとおりに花を生けるという。「上流工程は家内で,私は開発エンジニアなんです」と同氏。「太陽好きでピンク,ブルーが綺麗なサフィニア,日陰の花“インパチェンス”が美しい」と笑う。少年野球チーム「目白台フォークス」の監督を10年も務めた同氏の社内ホームページには,やはり花に囲まれた川村氏の写真が満載だという。

[聞き手:怒賀新也 ,ITmedia]