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i2テクノロジーズ・ジャパン 中根滋社長 「i2導入で周りの人に自慢できるようなシステムを」

 買収した技術を統合し,ソリューションラインをバリューチェーン全体へと拡大したi2は,そのソリューションを「Five.Two」とリブランディング。サプライチェーンとデマンドチェーンの垣根を取り払って,DVCM(Dynamic Value Chain Management)の重要性を説き始めた。i2ジャパンの中根滋社長に,今後の方向性を聞いた。

ZDNet 3月に社長に就任されてからの,i2ジャパンのビジネスを振り返っていただけますか。

「i2ソリューションに胸がときめく」と中根氏
中根 2001年はわれわれにとって非常にいい年でした。i2ソリューションの価値が浸透し,多くの企業が自然にニーズとして位置付けてくれるようになってきました。

 われわれが認められたのは,大きく2つの理由があると考えています。まず,グローバルに展開する日本企業が自社の全世界のバリューチェーンをハイスピードで動かそうとしたこと。そしてもう1つは,企業が経済の減速による在庫増という問題を抱えたことです。

 こうした問題に対して,短期間で問題を解いていくのがi2のソリューションです。半導体,ハイテクに特化してSCPだけを提供するだけのi2ではなく,CPFRやOrder Fulfillmentを実現するソフトウェア企業と見なされるようになりました。2001年,世界でもトップグループの幾つかの日本企業がi2の巨大プロジェクトに着手してくれたことが,うれしいですね。

ZDNet 個人的にはどうでした?

中根 3月15日に社長に就任してから,ずっと駆け足で今に至ったように感じます。夏休みはちゃんと取りましたけどね(笑)。i2には,すべての面で品質を上げ続けなければならないというナスダック上場企業に課された厳しさがあって,これが私にとっては,逆に楽しさでもあるのです。

 私は,元をたどればエンジニアですから,バリューチェーンへと拡大するi2のソリューションを知れば知るほど,胸がときめきます。i2が日本の良さをより高めていくソリューションを提供できることが分かりましたし,本物のリアルタイム経営を知りました。以前ERPを「リアルタイム経営を実現するソフトウェア」と売り込んでしまったことをちょっと後悔しています。

ZDNet では,2002年の展望を聞かせてください。

中根 2002年,i2は「Back to Basic」をスローガンにビジネスを展開します。物流や在庫を最適化して,企業に目に見える価値を提供するというi2の昔からの強みに再びフォーカスすることに加え,顧客が本当に必要とすることを見極める目も大切になるでしょう。また,i2がさらに成長するために,社員のスキルの見直しやモチベーションの向上も図ります。

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[聞き手:井津元由比古 ,ITmedia]