ZDNet Notes/Dominoは,IBMのポートフォリオに組み込まれ,機能ごとにモジュール化されていく,ということですか。
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安田社長 |
安田 Notesは,ディレクトリやデータベース,それにアプリケーション開発環境がすべてそろった総合体としてデザインされました。データモデルは簡易版のオブジェクトデータベース(ODB)といえるものですし,セキュリティも高いレベルで融合された優れた製品です。
大企業のほとんどで使われていることを考えると,IBMとしても次の世代のソフトウェアにつないでいくことは極めて重要です。捨てる手はないわけです。ロータスの製品というよりは,優れた機能としてIBMの顧客には入っていくでしょう。つまり,Notesの「製品」としての良さと本質的な機能の良さは分けて話をしていくことになると思います。
ZDNet Notesは,その初期からユニークなコンセプトでデザインされ,ほかに類がありません。いまだに手ごわい競合製品は現われていないですね。
安田 やはり,最初のデザインが優れていたということでしょう。ドキュメントを出し入れするとなると,リレーショナルデータベースではうまく行きません。先ほど,簡易版ODBという言い方をしましたが,ODBそのものが挫折してしまったことで,コンピュータアソシエイツのJasminくらいでしょうか,なかなか競合も出てこなかったように思います。
データモデルとしてはXMLが有望視され,Notes/Dominoもそうなっていくだろうと思いますが,まだ,オブジェクトとして扱えません。それくらい,Notesには先進性があったということでしょう。
ZDNet しかし,「Notesの父」と呼ばれるレイ・オジーは既にロータスを去って,Grooveを開発しています。
安田 Grooveは個人的に好きですよ。ネットワークがユビキタスになってくると,ピア・ツー・ピアの機能はますます重要になってきます。(グルーブネットワークスに資本参加した)マイクロソフトは,Windowsにうまく機能を組み込んでくるでしょう。
ZDNet 製品や技術がIBMに組み込まれていくのと並行して,組織的にどうですか。
安田 私自身,既にIBMの組織の中でロータス部門のアジア太平洋地域のGMとして働いていますが,そのほかの社員についても転籍が進んでいきます。大きな組織ということで,文化も違うはずです。
ただ,IBMの中でもソフトウェアグループはユニークで,冒険する人もいたりして日本で考えているより,大胆になってきています。また,日本アイ・ビー・エムでも大歳社長や平井ソフトウェア事業部長などは,IBMにはシステムインテグレーターとしての側面やISVとしての側面があり,それらはきちんと分けて考えていかないといけない,という話をしています。仕事もやりやすく,融合も比較的スムーズに進むと期待しています。
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この年末年始は,自作パソコンのマザーボードを取り替え,Windows XPにアップグレードしたという安田社長。本当はTVチューナーとHDDを増設して,ハードディスクレコーディングできるようにしたかったという。本社のあるボストンが舞台になっているドラマ,「アリー・マイ・ラブ」が好きでそれを録画できるようにするのが当初の目的だった。「NHKの朝の連ドラ“ほんまもん”もいい」と意外な一面も。残念ながら,2日からシドニーに出張し,自作パソコンの改造はそこまで行かなかったが……。 |
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