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インテンシアジャパン 柴田一朗社長 Java版Movexで食品・鉄鋼業界にも打って出るインテンシア

ZDNet 人員増についてですが,何人くらいのスタッフを抱えるのが理想ですか。

柴田社長
柴田 現在のところ,70人規模が最適と考えています。スタッフが少なければ良い仕事ができませんし,多すぎれば無理にビジネスを作らないと生きていけないという悪循環に陥ります。2002年中に70人くらいにして,その規模を成長のベースに乗るための出発点にしたいと考えています。

ZDNet インテンシアの売り物の1つであるバーチカルソリューションで,最も注力する分野は?

柴田 アパレル業界向けのMovex Fashionが1番手です。グッチやエルメスといった高級ブランドがMovexユーザーですし,多くのブランド企業がグローバルでMovexを利用しています。この知名度を生かして,日本のアパレル業界に売り込んでいきます。現在,既に検討を開始してくれた企業もあります。

 また,2月に完全なカットオーバーを控えている事例では,鉄鋼業界向けのMovex Steelが利用されています。これは日本で初めてのケースですから,この事例をベースとして,同業界でもさらにビジネスを拡大したいです。

 そのほかでは,食品業界向けのMovex Food & Beverageに期待しています。日本の業界ニーズにも十分にこたえられる優れたテンプレートと自信を持っており,中堅以上の企業に利用してもらいたいです。

ZDNet これらの売り込みで,ビジネス拡大の数値目標はありますか。

柴田 日本市場で売り上げ50%増を狙います。ただ,オペレーションを着実にやりたいですから,プロジェクトは本当に顧客のためになるものだけを選んでいきます。

ZDNet プロジェクトを選ぶとは?

柴田 私が経営トップと話すときでも,現場でコンサルタントが担当者と話すときでもいいのですが,「うちではこういうやり方で進めています」と言われることがあります。こうした,現状をあるがままに肯定してしまうような体質では,われわれのシステムを使っても効果が出るか疑問です。

 私は,「俺の事業部はこういう考え方でやっているから,こういうビジネスプロセスになる」と言われないと納得しません。このようなコンセプチャルな考え方がベースになっていると,議論を重ねることでビジネスアイデアも進化しますし,システムを導入すると確実に効果が出ます。

 こうした顧客と,お互いにとって利益が生まれるプロジェクトにしていくのが理想です。そしてわれわれは,開始したプロジェクトを必ず成功させます。

 1月4日も特別休日にしたため,インテンシアジャパンの年末年始休暇は9連休。社員一同大喜びだ。岐阜出身の柴田氏は,「とりあえず里帰りだけだった」とのこと。ただ,ここ5年ほど趣味にしているクラシックギターは休日に欠かせない。「老化防止ですから。ホント。あんまり言うと書かれちゃうからなぁ」と照れながらも,時間の許す限り弾き続けるという。2002年には,親しい人を集めてリサイタルを開くのが夢だ。

[聞き手:井津元由比古 ,ITmedia]