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» 2004年06月14日 18時50分 公開

トレンドのウイルス対策機能がシスコ機器で利用可能に

シスコの黒澤保樹社長とトレンドマイクロのスティーブ・チャンCEOは6月14日、共同で記者会見し提携を強化したと発表した。Ciscoのネットワーク機器にTrend Microのウイルス対策技術を統合する。

[堀 哲也,ITmedia]

 米国時間6月7日、米Cisco SystemsとTrend MicroはCiscoのネットワーク機器にTrend Microのウイルス対策技術を統合することで合意したと発表した。これを受けて日本では6月14日、シスコシステムズの黒澤保樹社長とトレンドマイクロのスティーブ・チャンCEOが共同で記者会見した。

 今回の提携は、トレンドマイクロのネットワーク型ウイルス対策製品「Network VirusWall 1200」の技術をシスコにライセンスし、CiscoルータなどのOS「IOS」用のセキュリティソフトに組み込むというもの。シスコが昨年11月に発表した「Network Admission Control」(NAC)での合意をさらに発展させるとしている。

 Network VirusWall 1200は、ネットワークのパケットを監視して、ネットワークウイルスを検出する機能を持つほか、ウイルス対策ソフトの導入や、脆弱性対策が未対応といった企業のセキュリティポリシーに合致しないPCをネットワークから遮断する機能を持つ。

 2004年第三四半期以降、IOSにアドオンできるCisco IDSソフトウェア Ver 4.1にネットワーク型ウイルス検出機能が組み込まれ、順次IOSベースのCiscoルータやCatalystスイッチなどが対応していく予定だ。2005年初めには、ウイス検出以外の脆弱性診断、大規模感染予防、ウイルス感染復旧といったサービスを共同で提供する計画もある。

スティーブ・チャンCEO 「今回初めてアンチウイルスがインフラに組み込まれる」とチャンCEO

 「シスコにはアンチウイルスが欠けていた」と話すのはトレンドマイクロのチャンCEO。一方で「シスコはファイアウォールやVPNなどを持っており、それがない当社は相性が良かった」。

 シスコが進めるNACには同社以外にもシマンテック、ネットワークアソシエイツが対応する予定だが、トレンドマイクロがさらに関係を深めた理由は「NACに対応する当社以外のアンチウイルスベンダーは独自にファイアウォールやIDSなどの製品を抱えている。アンチウイルスに特化している当社は、将来的にシスコと競合しないためだろう」とチャンCEOは説明する。

黒澤保樹社長 「セキュリティにはこれから全体的なアプローチが必要だ」と黒澤社長

 シスコにとっては、セキュリティ面でネットワークのインテリジェント化を進める「自己防衛型ネットワーク構想」を強化するものになる。「ネットワークの仕事はつなげることだが、セキュリティにおいてはつなげないことも仕事だ」とシスコの黒澤社長は説明する。

 「10年後、シスコがルータ市場のトップでいるかと問われればそれはないだろう。“セキュリティルータ”でトップにいるのだ」(同氏)。

 すでに両社はシリコンバレーで共同開発に取り掛かっている。

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