MS、人体で電力・データ伝達の特許取得

米Microsoftは、人体を導電媒体として利用し、身に着けた小型機器に電力やデータを伝える方法に関する特許を取得。例えば腕時計、携帯電話、PDAといった端末や、スピーカー、ディスプレイ、キーボードなどの周辺機器にも利用が可能だ。

» 2004年06月24日 08時50分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftが、人間の体を使って電力とデータを伝達する技術と装置の特許を取得した。

 この特許は米特許商標庁の特許番号6,754,472。人体を導電媒体として利用し、身に着けた小型機器に電力やデータを伝える方法について記述している。この技術は例えば腕時計、携帯電話、PDAといった端末や、スピーカー、ディスプレイ、キーボードなどの周辺機器にも利用が可能。人体に電極を取り付けて電力を供給、電極を増やせば複数のデバイスに対応できるとしている。

 周波数の異なる電力信号を送ることで、別々のデバイスに電力を供給することもでき、周波数/振幅変調技術を使えばデジタルデータや音声信号などの伝送にも対応可能だという。

 腕時計、ラジオや携帯電話などの通信端末、PDAといった小型の携帯機器利用が一般的になる中、技術の進歩に伴って、比較的少量の電力で動かすことができる端末が増えていると特許文書では解説。しかし多数の携帯電子デバイスを持ち歩くようになると、例えば腕時計、ポケットベル、PDA、ラジオにすべてスピーカーが付属するなど、入出力装置の重複が起きると指摘している。

 この重複をなくす目的で、人体を通信媒体として使った携帯電子機器のネットワーク化を提案。これによって1台の出入力装置を複数の携帯機器に使うことができ、各端末が出入力装置を備える必要がなくなる。このネットワークでは、人体が各デバイス同士を接続するバスの役割を果たし、人と人が接触することで電力や信号を伝えることも可能。イヤリングを使って脈を測ったり、ベルトにつけた電話経由で耳に音声を伝えるといった利用法が考えられるという。

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