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» 2004年06月24日 21時17分 公開

WebSphereを高速化する「ターボチャージ」アドオンが登場

IBMはWebSphereを高速化するアドオンソフトウェア「WebSphere Extended Deployment」のベータテストを開始した。

[IDG Japan]
IDG

 IBMはアプリケーションサーバのWebSphereを高速化するアドオンソフトウェアのベータテストを開始した。IBMが6月24日に明らかにしたところによると、大規模で複雑なコンピューティング環境であるWebSphereのアップタイムと性能を改善することができるという。

 このアドオンの名前はWebSphere Extended Deployment(略称:XD)。複数のアプリケーションサーバを含み、クリティカルなアプリケーションを利用している顧客、例えば財務サービス企業やオンライン販売業者などは、突然に大きな処理能力を要求されることがあるが、XDはこうした複雑な環境を持つ顧客向けに設計された。

 WebSphere XDは6月24日から、IBMの顧客10サイトでベータテストに入り、一般販売されるのは第4四半期になるという。最初のバージョンはLinux、Windows、AIX、Solarisに対応し、順次その他のプラットフォームに移植される。価格は製品リリース時に発表される予定だ。

 このソフトウェアはシステムのパフォーマンスと効率を監視し、バランス調整を行うほか、重いワークロードを負荷のかかり具合が低いサーバに分散させたりする。変更は承認ベースで手動で実行することも、自動対応にすることもできる。

 XDは複数プロセッサ、データベース、アプリケーションサーバで実行されている大規模なジョブのパーティショニングを行い、最適なパフォーマンスを提供することができ、ビジネスプロセスにおけるアプリケーションの重要度によってワークロードの優先順位を決定するという。

 IBMでWebSphereソフトウェアのディレクターを担当するボブ・スーター氏は、「これはWebSphereのユーザーから最も強く要求されていたもの。WebSphereのターボチャージ用アドオンだ」と語った。

 指定されたクラスタだけではワークロード処理に足りない場合には、このソフトウェアはIBMのTivoli Intelligent Orchestratorと連動し、クラスタ外のサーバにプロビジョニングを行い、作業を割り当てることも可能だという。

 Cigna Healthcareは、IBMと共同で実証システムに取り組み、WebSphere Extended Deploymentのテストバージョンを検証してきた。同社は「Cigma.com」Webサイトで利用している37のアプリケーションをリンクさせようと意図しており、エンロールメント期間などのピーク時に必要とされるハードウェアを削減したいというのが導入の目的だった。

 XDはIBMのアプリケーションサーバの上位に置かれ、「自律的に」システムのプロビジョニングを行う。パフォーマンスのボトルネックなどの問題点を予測し、自動的に修復する、とCurrent Analysisの主席アナリスト、ショーン・ウィレット氏は説明する。

 「この『仮想クラスタ』は興味深い。アプリケーションは物理的クラスタにしばられる必要がなく、ハードウェアを切り替えたり、追加したりできる」と同氏は言い添えた。Hewlett-Packard、Sun Microsystems、Microsoftなどのベンダーも、同様の自己修復型製品の開発に取り組んでいる。

 WebSphere XDは顧客のパフォーマンス問題すべてを解決できないかもしれない。問題はルータや何かのネットワーク機器、インフラストラクチャの何かである可能性もある。しかし、この方法は「確実な性能改善になる」とウィレット氏は評価する。

 IBMの管理用製品であるTivoliは、ネットワークの別の場所で起きている問題に対処するように設計されている、とスーター氏は説明した。

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