ALSI、大学向けのWebポータルシステム

学生や教師が、自分専用のポータルサイトから、スケジュール管理や時間割りの確認、宿題提出などがが可能なWebシステム。初年度100校の導入をめざす。

» 2004年07月13日 21時16分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 アルプスシステムインテグレーション(ALSI)は7月13日、大学向けのWebポータルシステム「OneCampus Portal」を7月27日に発売すると発表した。

 各学生や教師が、自分専用のポータルサイトを通じて各種情報にアクセスできるWebポータルシステム。Webブラウザが使える環境ならどこからでも利用可能だ。

 ユーザーは専用IDとパスワードでログインし、時間割りの管理や宿題の提出・受け取り、休講情報の確認、掲示板の利用、スケジュール管理などが可能。トップページの表示内容はユーザーごとに選べる。

 同社製のPC教室用一斉教育システム「CaLabo 2000」や、自宅学習用Eラーニングシステム「SMART-HTML」と連携する機能を備えた。ポータルサイトにログインするだけで、両システムにもログインでき、Eラーニング教材などを利用可能だ。

 価格は、ユーザー数2001−3000人、1年契約で189万円。ソフトのみのASPサービスで、サーバやクライアントPCなどハードウェアは別売り。

 初年度100校の導入と、3億6000万円の売り上げを目指す。

大喜多晃社長

 OneCampus Portalと同様のWebポータルシステムは、各大学が独自開発して導入しているケースが多いが、各学部・学科単位にとどまり、全学で導入しているケースはほとんどないという。「開発や実証実験が終わると放置され、使われなくなることが少なくない」(パッケージソリューション部の森谷和浩課長)。同社はOneCampus Portalを、全学共通で使えるメンテナンスフリーのシステムとして売り込む。

 少子化の影響で大学生人口は減りつつあるが、大学向けシステムの需要は拡大すると同社は見る。「少子化で学生が集まらないため、各大学は魅力を高めるためにサービス向上を急いでいる。Webポータルシステムも魅力あるサービスの一つ。日本の大学は同様のシステムの整備が進んでおらず、市場は大きい」(大喜多晃社長)。

 政府の方針も市場拡大を後押しする。パッケージソリューション部の川居睦副部長は、「2005年度までに遠隔教育を実施する大学学部・研究科を2001年度の約3倍に増やす」という政府のe-Japan戦略や、インターネットを活用した大学連携や教育研究の推進を支援するとした大学審議会の答申などを引き合いに、教育市場がしばらくは拡大するとの見通しを示した。

 同社は、昨年度20億円程度だった教育システム市場での売り上げを今年度は25億円に伸ばす予定。2年以内に同市場で60億円の売り上げを達成し、世界ナンバーワンになるとの目標を掲げる。

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