2004年第2四半期の国内サーバ市場は回復傾向に──IDC Japan

IDC Japanの調査によれば、2004年第2四半期の国内サーバ市場規模は若干のマイナス成長だったが、市況は改善傾向にあるようだ。

» 2004年08月31日 13時46分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは8月30日、2004年第2四半期(4〜6月)の国内サーバ市場動向を発表した。

 これによると、同四半期のサーバ市場規模は1479億円となり、前年同期に比べて0.6%減少したという。

 これで、3%以内のマイナス成長が3四半期続いたことになるが、それ以前の4四半期が連続して2ケタの減少であったことを考慮すれば、マイナス成長とは言え、市況は改善傾向にあるとみられる。

 また、2004年第2四半期の出荷台数は10万5000台で、前年同期比15.3%増となり、5四半期連続の2ケタ成長を達成した。

 製品カテゴリ別では、x86サーバの出荷台数が前年同期比15.4%増と好調を維持している一方で、出荷金額は同0.2%増と伸び悩みをみせた。これは、平均単価低下の影響が大きいためで、同社リサーチマネージャーの福冨里志氏は、「日本IBMが2003年第4四半期の価格改定以後、出荷台数シェアを伸ばしており、競合ベンダーが対抗策を打ち出している。また、日本HPが、デルを強く意識した対抗製品を投入するなど、ベンダーの競合がさらに熾烈になっている」と、価格競争激化の背景を説明している。

 x86サーバ以外の主要製品カテゴリでは、メインフレームが出荷金額が前年同期比2.4%増、出荷台数は同12.5%増と堅調だった。出荷台数は3四半期連続で前年同期実績を上回っている。RISCサーバは、出荷台数が前年同期比10.0%増と、3四半期ぶりにプラスに転じた。出荷金額は同6.9%減だが、2ケタのマイナスからは脱している。メインフレームおよびRISCサーバは共に、既存ユーザーの買い替えが堅調に推移していると、同社は分析している。

 ベンダー別市場シェアでは、日本IBMが26.0%で2期ぶりに1位に返り咲き、2位は富士通(18.3%)、3位には日本HP(17.4%)が入った。2004年第2四半期に前年同期より出荷金額を増やしたベンダーは、日本IBM、富士通、日本HP、NEC、デル、東芝などとなっている。

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