ベリタス、ディザスタリカバリを実現するWindows製品を拡充

ベリタスは、Windows向けのディザスタリカバリ製品群を強化した。事業の継続性確保の観点から、ミッションクリティカルWindows市場を拡大させるという。

» 2004年09月07日 20時53分 公開
[堀 哲也,ITmedia]

 ベリタスソフトウェア(ベリタス)は9月7日、Windows向けのディザスタリカバリ製品群を強化した。事業の継続性確保の観点から、ミッションクリティカルWindows市場を拡大させるという。

 今回発表したのは、ボリューム管理製品の「VERITAS Storage Foundation for Windows」および、単一サイトでのクラスタリングをサポートする「VERITAS Storage Foundation 4.1 for Windows HA」、ネットワークセグメントを越えた広域クラスタリング/リプリケーション機能を統合した「VERITAS Storage Foundation 4.1 for Windows DR」の3シリーズ。

 Storage Foundation 4.1 for Windowsを基盤にストレージ管理からローカルクラスタリング、キャンパスクラスタリング、広域ディザスタリカバリと、要件に合わせて段階的に拡張したいニーズに対応する。

駒井孝康氏 「Windowsでディザスタリカバリソリューションを拡大していくもの」と、駒井孝康エンタープライズ営業担当取締役

 Storage Foundationは、物理ストレージを論理ボリュームとして仮想化して管理するソフトで、ハードウェアが備えている機能よりもLUN設定を容易に行える点が売り。EMCや日立といった異なるストレージベンダーのシステムを統合してボリュームを構成することも可能だ。Windows Serverでは、この技術がLogical Disk Manager(LDM)として採用されていることでも知られる。

 バージョン4.1では、データベースをオフラインにしたり再同期せずにファイルをリストアできる「Fast File Resync」機能、使用頻度の高いデータをキャッシュに保存して高速なアクセスを可能にする「VxCache」機能などを新搭載した。

 Storage Foundation 4.1 for Windows HAでは、このStorage Foundationに加え、「VERITAS Cluster Server」を合わせて提供するもの。フェイルオーバークラスターも行えるため、論理的な障害だけでなく、ネットワークやサーバシステムの障害時にも対応できる。

 また、Sorage Foundation 4.1 for Windows DRは、ネットワークセグメントを越えたクラスタを可能にするGlobal Clasterオプションや、遠隔地へのデータ複製を可能にするVERITAS Volume Replicatorオプションを統合して提供する。これにより、災害時にバックアップサイトを利用してビジネスの継続性を図ることができる。

 同社は、既に商用UNIXやLinuxには先行して最新版のStorage Foundationを提供してきたが、今回Windowsへの対応も完了した。7月に発表したディザスタリカバリコンサルティングサービスと合わせて、より高度なWindowsのニーズに対応できる製品として、ラインアップを新たにした。

 同社が7月に行った調査では、日本のディザスタリカバリ対応は遅れていると61%の企業が答えており、災害による被害額を把握できていない企業は76%にも及ぶという結果が出た。

 ミッションクリティカル環境でWindowsが利用されるケースが増えてきており、遅れているリプリケーションやサイト間フェイルオーバーなど、災害時に迅速に業務を復旧できる対策の導入を加速させたい考えだ。

 価格は、Storage Foundation 4.1 for Windowsが13万2300円から、Storage Foundation 4.1 for Windows HAが76万1250円から、Storage Foundation 4.1 for Windows DRが148万3650円から。出荷開始は9月末日。

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