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» 2004年09月14日 21時25分 公開

通信事業者の「夢」かなう? ジュニパーのインフラネット構想

ジュニパーの創設者で副会長兼CTOのプラディープ・シンドゥ氏は、インフラネット構想を説明した。インフラネットは通信事業者の「夢」をかなえるものという。

[堀 哲也,ITmedia]

 「IPインフラ上ですべてのアプリケーションが動く。それが通信業界の“夢”だ」――ジュニパーネットワークス(ジュニパー)の創設者で副会長兼CTOのプラディープ・シンドゥ氏は記者説明会の席で、こう話した。

プラディープ・シンドゥ氏 同社の「Executive Forum」のために来日したシンドゥ副社長兼CTO。

 ジュニパーは「ITU Telecom World 2003」の会場で、インフラネット構想を発表した。インフラネットとは、インターネットに接続できる公衆網でありながら、セキュリティ/品質/信頼性を備えたインフラとしてのネットワークのこと。将来的には、サービスプロバイダが保有するインフラネット同士を相互接続して、世界規模であらゆる通信トラフィックを伝送できる一元的なネットワークを目指している、という。

 「インターネットはコストは安いが、ネットワークリソースに対する要件の低いアプリケーションにしか対応できない。PSTNや専用線などのレガシーは、アプリケーションが限定され、ほかのアプリケーションと切り離されている。残念なことに、すべてのアプリケーションを安く扱えるネットワークはない」と、シンドゥ氏。

 この「ジレンマ」を解決しようとするのが、同社が提唱するインフラネットというわけだ。

 このインフラネット実現のために、現在のインターネットに欠けているのは、高品質/高信頼性のオープンプスタンダードだと同氏は考えており、アプリケーションがサービスの要求をする際に必要なセキュリティや品質を確保するCNI(クライアントネットワークインタフェース)と、キャリア間をオープンな形で選択的に接続するICI(キャリア間インタフェース)を標準化するのが重要と考えた。

 この2つのインタフェースが統一されれば、アプリケーションごと、キャリアごとに異なることがなく、複雑さが排除される。

 インフラネット実現に向けた具体的な動きは語られなかったが、現在インフラネット構想推進協議会には、通信事業者をはじめ25社が参画している状況だという。「ゆくゆくはオープンフォーラムと言う形に持って行きたい」とのことで、幅広い参加を呼びかけていく。

 また、同社がこのタイミングでインフラネットを唱えるのは、コンピューティング環境で起こっているグリッドや、アプリケーションで起こっているWebサービスといった「仮想化」と「セキュリティ/品質/信頼性の保証(アシュアランス)」のトレンドと、ネットワークも歩調を合わせたいためだと説明した。

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