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» 2004年10月01日 17時38分 公開

二翼を備えた基幹ルータ企業、アラクサラネットワークス設立

日立とNECは、6月の基本合意を受け「アラクサラネットワークス株式会社」を設立した。国内の足固めをした後、アジア経由でシスコやジュニパーの対抗軸となる狙いだ。

[堀 哲也,ITmedia]

 二つの翼を持つ基幹系ルータ企業が羽ばたきを開始した。日立製作所(日立)と日本電気(NEC)は10月1日、「アラクサラネットワークス株式会社」を設立した。

 6月25日の基本合意を受けたもので、通信事業者向けルータや企業の基幹スイッチなどの設計、製造、販売、保守を行う合弁企業となる。日立とNECに対し、基幹系スイッチ/ルータ「AXシリーズ」をOEM提供するほか、パートナーを募り、独自のチャネルも開拓していく。

 社長には、日立のIPネットワーク事業部の和田宏行前事業部長が就任し、非常勤の取締役には出資元となる日立の古川一夫情報・通信グループ長&CEO、NECの山本正彦ネットワークプラットフォームBU担当執行役員常務が顔を連ねる。320名の社員は、日立とNECからそれぞれ出向した。

 2005年で400億円の売り上げを目標とし、これまで日立、NEC合わせて10%程度だった国内ハイエンドルータ/スイッチ市場で、2005年には17%のシェア獲得を目指す。国内で足固めをした後は、韓国・中国といったアジア市場での展開を視野に入れており、シスコシステムズやジュニパーネットワークスといった巨大ネットワーク企業に対して、アジア経由で対抗軸となることを狙う。

和田宏行氏 ALAはラテン語で「翼」を意味しており、2つの翼が「X」で結ばれているイメージと、アラクサラ(AlaxalA)という社名の由来を説明する和田社長

 アラクサラの社長に就任した和田氏は、「“ギャランティード・ネットワーク”という理念を掲げ、ベストエフォート型のIPネットワークでなく、必ず使いたいときに使える品質とサービスが保証される製品を提供したい。そして、アラクサラが継続的に存続することを保証しなければいけない」と意気込みを示した。

 同社の強みは、日立・NECが強みとしてきたIPv6技術に加え、日立のASIC技術/プロトコル処理技術、NECのネットワークプロセッサ技術/レイヤ2技術/高信頼性技術を融合できるところ。2005年度には、経産省からの補助金と合わせて、開発費に100億円を投入する予定で、アラクサラ独自の強みを発揮できるルータ/スイッチを開発していく。

 同社は、設立と同時に第一弾製品も発表した。通信事業者向けハイエンドルータ「AX7800R」シリーズのほか、ハイエンドスイッチ「AX7800S」シリーズ、構内ネットワーク向けミッドレンジスイッチ「AX5400S」シリーズの3シリーズ。

AX7804SとAX7808S 第一弾製品となる「AX7804S」(左)と「AX7808S」(右)

 日立とNECがアラクサラの設立で基本合意する前の4月から、共同開発を進めてきた製品で、高信頼性/高可用性、高精度なQoS制御、拡張性、ハードウェアベースのパケットフィルタやIEEE802.1xサポートなどのセキュリティ対応が売り。

 AX7800Rは、最大768Gbit/sのローカルスイッチング性能を持ち、ギガビットイーサネット最大384ポート/10ギガビットイーサネットを最大16ポート収容する。

 スイッチのAX7800Sは、最大768Gbit/sのローカルスイッチング性能を持ち、ギガビットイーサネット最大384ポート/10ギガビットイーサネットを最大32ポートを収容。AX5400Sは48Gbit/sのバックプレーンスイッチング性能を備え、ファストイーサネットおよびギガビットイーサネットを最大192ポート収容できる。

 アラクサラからOEM提供を受けた製品が、日立、NECからも発表されている。

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