Linuxのデスクトップ進出は進まず――IDC予想

Linuxはサーバ分野で伸びているのは確かだが、デスクトップ分野では大きな成功は見込めない、とIDCは予想する。(IDG)

» 2004年10月30日 09時04分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Linuxはエンタープライズ分野ではかなり地盤を強めているかもしれないが、コンシューマー向けデスクトップでは、少なくとも近い将来はWindowsの支配が続きそうだ。

 調査会社IDCによれば、Linuxはエンタープライズ市場で急速に勢力を伸ばし、UNIXに代わって採用する企業が世界で増えている。しかしコンシューマー向けデスクトップの分野では、現在Linuxのサポートがないことから判断してそれほど大きな成功は見込めそうにないとIDCは予想する。

 IDCアナリストのラジニシュ・アロラ氏はフィリピンで開いたITJourno Asian 2004 Forumで、IDCの2004 Server Consolidation Surveyの調査をもとに、UNIXベースサーバの代替としてLinuxを採用する企業が増えていると語った。

 この調査によると、Windowsサーバの入れ替えを行っていると答えた企業は14%、UNIXサーバの入れ替えを行っているのは18%。サーバからNetWareを引き払っている企業は42%に上った。アロラ氏によれば、大部分の企業では実際にはWindowsベースのサーバに移行しているが、UNIXの入れ替えを行っている企業はWindowsではなくLinuxに切り替えているという。Solarisの入れ替えを行っていると答えた企業のうち32%はLinuxに移行していた。

 しかし、Linuxはエンタープライズ市場で大きな進展を見せている半面、コンシューマー向けの大衆デスクトップ分野で同じような成功を収めるのは困難な状況が予想される。

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