日立のSOA基盤、新版Cosminexus V6.5でさらに一歩進む

24日に東京・青山でプライベートセミナー「HITACHI Open Middleware World」を開催する日立製作所。Javaソリューションの新版Cosminexus V6.5では、SOA実現のための標準化サポートや開発効率を高める規格も採用された。

» 2004年11月15日 19時23分 公開
[木田佳克,ITmedia]

 2004年後半、Javaベンダーを縦断したキーワードとして「SOA」(Service Oriented Architecture)が挙げられる。SOAは、非同期通信を前提とした上で、高可用性をいかに実現するかがポイントとされたものだ。基幹利用での堅牢さを語る際、キーワードとして使われることが多い。

 そのSOAを実現する上で重要なのが、WS-*として標準規格となっている技術のサポートだ。

 日立製作所から発表されたJavaソリューション製品の新バージョン「Cosminexus V6.5」は、WS-*サポートによってSOA基盤を支えるプロダクトとして位置付けられる。9月に同社から発表された「BladeSymphony」と共に(関連記事)、日立のサービスプラットフォームコンセプト「Harmonious Computing」の中核を担う。

WS-Reliabilityサポートでメッセージ保証への一手

 Cosminexus V6.5でいちばんの特徴は、Webサービスにおけるメッセージ配送保証、二重送信防止といった高信頼化を実現する標準規格「WS-Reliability」サポートにある。これに伴い、新製品「Cosminexus Reliable Messaging」が加わった。

 さらに、Webサービスを介したビジネスプロセス定義の標準言語として知られているBPEL4WS(Business Process Execution Language for Web Services)もサポートし、前述した基幹利用に相応しい強化ポイントが揃った。

 また、開発効率の追求としては、JSF(JavaServer Faces)対応、フレームワークのStrutsとの連携で、より高め、運用強化における自律性実現だけでなく、開発面での先進性も盛り込まれている。

 今回発表された主要な新製品の価格はそれぞれ、アプリケーションサーバ「Cosminexus Application Server Version V6.5」が126万円〜、統合開発環境の「Cosminexus Developer Version V6.5」が15万7,500円〜、メッセージング基盤を担う新製品「Cosminexus Reliable Messaging」が105万円〜。

実践ノウハウを得る機会となる「HITACHI Open Middleware World」

 なお、日立製作所では、Cosminexus V6.5を中心にノウハウ披露するプライベートセミナー「HITACHI Open Middleware World」を予定しており、11月24日(水)に東京・青山ダイヤモンドホールで開催する。

 東京大学大学院教授松島氏による基調講演を始め、稚内北星学園大学学長 丸山氏によるSOAに関わるセッション、「Cosminexus」セミナーなどが予定されている。ほかにも、「ヤフーを支える基幹ポータルの実現」と題されたセミナーも予定されており、Java利用ノウハウセミナーとして、聞き応えのある内容といえるだろう。

 エンタープライズチャンネルでも当日のレポートを掲載予定だ。

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