SAPジャパンがBIの最新版リリース――単体導入用ライセンスも

SAPジャパンは、「SAP Business Intelligence(SAP BI)」の最新版を12月23日から出荷すると発表した

» 2004年12月08日 22時57分 公開
[ITmedia]

 SAPジャパンは12月8日、「SAP Business Intelligence(SAP BI)」の最新版を12月23日から出荷すると発表した。今後、CPM(企業パフォーマンス管理)分野に本格参入をするとしている。同社は、SAPのアプリケーションを導入していないユーザー企業も、単体でBIを導入できるように新たなライセンスを新設する。

 同ライセンスは、BIとCPMのみを必要とする企業を対象としており、CPUベースで課金される。この際に提供されるSAP BIパッケージには、「SAPBW 3.5」と「SAP Enterprise Portal 6.0を中核とする「SAP NetWeaver」が同梱される。

 SAP BIは、経営判断に必要な全情報を統合、分析し、組織全体での活用を実現するためのアプリケーション。データウェアハウジング機能、レポート分析ツール、データの抽出と配信、計画とシミュレーション、システム管理ツール、ベストプラクティス・モデルなどが含まれている。これにより、グループ経営情報の統合や、予算計画とモニタリングプロセスの統合、現場情報の可視化を実現することができる。

 リリースされたBI最新版では、プランニング機能が強化された。計画とシミュレーション機能を統合することにより、計画、予測、見通しなど複数データの一元管理を可能とし、予算計画だけでなく、予算と実績、あるいは将来の予測情報の比較分析が可能に

なる。

 たとえば、BIに蓄積された過去5年分の売上データから傾向値を算出し、業績予測シミュレーションを行うなど、履歴データを利用しながら、事業環境の変化に対して柔軟に計画の見直しを行うことができる。

 また、チェック&アクション機能も強化された。BIとSAP EPを統合することにより、プッシュ型の情報配信や購読・フィードバック機能を用いることができる。これにより、事業推進上の異常や例外の発生をすばやく察知し、関係部署との情報共有が可能になる。導入企業は、複数のプロセスにまたがる売上状況を把握したり、ビジネスニーズへの適切な対応をすることができる。

 さらに、JAVAコネクタ接続への対応やSAP XIインフラストラクチャを用いることで、既存システムとの接続性が向上するため、情報の可視化の範囲が拡大することも特徴だ。

 同社は、2005年末までに20社への導入、2007年末までにBI市場のシェアで3位以内に入ることを見込んでいる。

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